SLOW ROOM Vol 17

SLOW ROOM Vol 17

平松愛理

SLOW ROOM Vol 17

平松愛理

X mas Dinner Live Party

いきなり私事で恐縮だが、今年(2015年)、愛理さんのライブを観覧するのは3回目に なる。1月は恒例の「KOBE MEETING」(神戸)。ニューアルバム「LaLa Smile」発売に 合わせた2月の東名阪ツアー。(筆者が観覧したのは「名古屋」。詳細はレポートしていま すので、ご興味のある方はそちらを参照して下さ い。)そして今回、平成27年12月。東京 は原宿。九州在住の私が、なぜ東京まで足を運んだのか…。それはこれまで経験のなかっ たディナーショーなるもの に参加してみたかったからである(愛理さんの単独開催として は初のディナーショー)。

客席は普段のライブと違い、食事用のテーブルがあり、それに合わせて席が設置してあ る。もちろんステージに背を向けた席は無いので、基本的にテーブルに対 し横を向く事で ステージを観覧出来る。会場は全て指定席で、一緒に申し込んだ知人と席についた筆者は、 食事とステージどっちを向けば良いのか一瞬迷った。 しかし、その迷いはすぐに解決した。 なぜなら食事が済んでから、ライブがスタートするからだ。いかに筆者がディナーショー に対し素人であるか、お話してい ても恥ずかしい限りである…(笑)。

さて、食事の内容は既にBONさんが紹介しているので、ライブの模様をお伝えしたい と思う。ライブは食事終了後に始まった。見えにくい席に配慮してステー ジの左右にはモ ニター画面があり、ステージ奥の上部に『SLOW ROOM Vol 17 X mas Dinner Live Party』と書かれたボードが設置してある。ここまで書きそびれたが、入口には岡村孝 子さんとマリリンさんから届いた花が飾られていた。

愛理さんとバイオリン奏者が中央に登場し、ライブスタート。曲はバイオリンの演奏に愛理さんが

① 恋の証人(以下○数字は曲名を表します) の歌声を載せる事でスタートした。続いて、

② 君にしとけば良かったなんて

③ ファーストクリスマスイブ

とクリスマスにぴったりの歌が続いていく。愛理さん(以下「愛」とします。)

 「皆さん。改めまして今晩は!平松愛理です。本日は『SLOW ROOM Vol 17 X mas Dinner Live Party』にお越し頂きありがとうございます。今日は「ノーモアイヤモ ニ!ノーモア音源!スーパーアナログオール人力アコースティックライブ」で、普段 あま りライブで歌わない曲もお届けしたいと思っています!皆さん、最後までよろしくお願い 致します!今年もあとわずかとなりましたが、次の曲の間に、皆さ んそれぞれ来年はどん な年にしたいか?思い浮かべながら、聞いて頂けたらと思います。それでは聞いて下さい。 (移動しながら)…私、ちゃんとセリフ全部言 えたかな~(笑)」 1人でつっこみをいれ、それを会場の笑いに変えていくあたり、愛理さんのトークは今日 も好調のようだ。そしてセリフにあったとおり、最近あまり歌っていなかった曲が次に演奏された。

④ 友情

この曲のリアリティの有無については、(管理人である)BONさんと私で意見の分か れるところであるが、私個人としては、実に切ない詞が心にしみる愛理さんの名曲の1 つと数えている。(ご興味のある方は、アルバム「ウサバラ」をご確認下さい。) 愛「さて、続いての曲ですが、えー、今日はノーモア音源という事で口笛もですね、私 達の口笛だけの演奏になるんですけど、(メンバーに向かって)ねぇ、ひとりさん! 本当は漢字でひとりと書いて一人(かずと)さんなんですけど、私はいつもひとりさん と呼んでいるので、今日はひとりさんで統一させて頂きます。で、 口笛ですよ。何度も 練習したんですけど、家で練習した時が一番うまく吹けて(笑)。あれ以上のものを吹 けた事がないんですよね(…数回練習してみる)。 あー、やっぱり立って吹いた方が調子 が良い。リハーサルでも立ってたんですよね。(右足でキーボードのペダルを探りながら) ペダルが遠い(笑)!ちょっ、 ちょっと、もう少~し(ペダル)こっちにきません?リハーサル でやっとけってね(笑)。名付けて左足1本奏法!(会場笑)リハーサルと違うのは、ヒールを 履いている事!大丈夫かな~(会場笑)。じゃあ行きますよ!どうなっても知りませんからね! (会場爆笑)何事も全てがうまくいく必要はないんです。うまく いかなくてもいいんじゃない。 そんな気持ちで作った詞です。聴いて下さい。『いいんじゃない』」

⑤ いいんじゃない

…曲の終了後、足を前後に振りながら…

愛「『いいんじゃない』をお届けしました。足が痛~い!」(会場笑)

愛「さて、私は歌を歌い続けるという夢をかなえる事が出来ましたが、それでも昔考えて いた夢とはちょっと違う事もあるかなぁ~なんて思ったりもします が…。ある時、夢はかな えるだけじゃなく、夢として枯れずにあり続ける事が大事なんだ…という事に気が付き、 その事を歌にしたのが次の曲です。今日はアレ ンジャーの日徳さんがお越しになっていま すが、日徳さーん(井上日徳氏が客席から手を振る)。日徳さんの奥様も、この曲を大変 お好きだったと伺っていま す。その奥様がお亡くなりになりました。今日は奥様にこの曲を 捧げたいと思いますが、日徳さん宜しいですか。(日徳氏の反応を見た後)はい、では歌 わせて 頂きます。聴いて下さい。『アネモネ』。」

⑥ アネモネ

⑦ 走れピアス

⑧ 反逆のAFTERNOON TEA

 愛「さて、少し前に『皆さんそれぞれ来年はどんな年にしたいか?思い浮かべながら …』という事でお話しさせて頂きましたが、皆さん思い浮かべる事は出来ました か?(笑)。今日はアメリカで流行っているという『ウィッシングペーパー』を持っ て来ました。本来は皆さんがこれにそれぞれの思いを書いて、キャンドルの火を つけて飛ばして、降りて来るペーパーをキャッチ出来たら思いは叶う…という代物です。 でも、これを皆で行うとですね、会場となっているここラドンナが燃えてしまう! (会場爆笑)…なので~私が代表で飛ばしたいと思います!皆さん、この ペーパーに気持ちを送って下さい!良いですか~、行きますよ。キャンドル…は色々 あって厳しいので(笑)、今日はこのチャッカマンです(場内笑)。これで飛ばしますよ~。 何か私マジシャンみたい(場内爆笑)。お、皆さんの思いで紙が少~し重くなった… ような気がする(場内笑)。いきます!」

 ステージ内で舞い上がるウィッシングペーパー。その後、ゆっくりと、しかし方向を微妙に 変えながら降りて来たこれを愛理さんが見事にキャッチすると場内から拍手が響いた。

愛「キャッチできました~。皆さんの思いも叶いますよ~。ここで第1部を終了し ます。休憩の間にウエルカムドリンクが配られますので、後で一緒に乾杯しま しょうね~。第2部もよろしく~。」

 ここで第1部が終了し、客席全員にウエルカムドリンクが配られた。約15分程の休 憩を挟んで第2部がスタートする。

 愛「第2部スタートです。皆さんウエルカムドリンクは届きましたか?皆さんには アルコール入りかノンアルコールかのどちらかを選んで頂きましたが、アルコ ール入りの方の中身はカシス、カバ…(すいません、詳細を筆者が詳しく覚え ていません)など、クリスマスらしく体に良い物を選ばせて頂きました。それ では、第1部でお約束させて頂きました通り、皆さんと一緒に乾杯したいと思 います。乾杯(かんぱーい)!ところで、そろそろマイクが欲しいんですけど…。」

愛理さんの座るキーボードにはマイクが設置されていたが、第2部は舞台中央から スタートしており、同所にスタンドマイクが設置されていなかった。スタッフが急い でスタンドマイクを持ってくるが

愛「あ、でも、もう歌わなきゃ!(場内笑)」

…と計算なのか天然なのか分からないボケを披露しながら、キーボードに戻るお茶目な愛理さんでした。

愛「『平松さんにとって歌とはなんですか?』そんな質問を受ける事が良くあります。でも、それって いらっとする位に(場内笑)答えるのに難しい問題で…。 3歳の時から歌を歌っている私にとって 歌って何だろうと思って書いた歌を次に聞いて頂きたいと思います。『Second Birth day』。」

⑨ Second Birth day

 愛「『Second Birth day』聞いて頂きました。さて、次の曲ですが、スーパー久し振り に歌います。」

⑩ GIRL FRIEND

 愛「ところで斉藤さーん(バンドのメンバーを呼ぶが…)え、違う?あ、じゃなくて 末松さ~ん(場内笑)。ごめんなさい。本当に皆さんすいません。私こんな感じで 生きてきたんですー(場内爆笑)。(首を傾け)一生懸命生きてきたのになぁ~。(ス タッフに向かって)えっと、もう準備できたんですか?もう少しだけ私の話聞い て貰って良いですか?(場内拍手)えーと新しい私のアルバム「La La, Smile」で すが、ネスレさんのCMソングのカバー、それから『いいんじゃない』という曲 と私の代表曲を入れさせて頂いたんですけど、何と600円!え、驚かないの?(場 内拍手)ありがとうございます!で、新しいアルバムという事で、ニューヨーク までボイストレーニィングに行って来たんですね。あれは去年か一昨年、あれど っちだっけ?(場内笑)ごめんなさい。私さっきスタッフと『今年って1996年だ っけ?』って言ってた位なんで…(場内笑)。で、そのボイトレの先生から『最初に、 英語の曲の18番を歌って貰えますか?』って言われたんですね。で、私ホイットニ ーヒューストンの『全てをあなたに』という曲を歌ったんです。で、歌い始めの部 分を歌って…気持ち良~く歌ってたんですよ~。でも、だんだん進むにつれて、あ れって感じになってきて(笑)。結局、歌い出しが18番だったんですね~。あと、そ の時に泊まった部屋が何かあるような部屋で(場内笑)。ドアも外からは開くけど内 から開かなくなっちゃたり、窓はちゃんと閉めても微妙に空いていたり~(場内笑)。 あと布団が臭い(場内爆笑)。ガス臭いっていうか、何か臭いんですよね~。で、時 間の空いたある日にコインランドリーに持っていって…その日の夜は本当に幸せで した!でもですよ、次の日からまたにじみ出てくるんですね。ガス臭さというか、 おじさん臭さ…というか(場内笑)。ま、ニューヨークは色んな意味で心にも体にも カサブタを作ってくれました(場内笑)

⑪ 待ってもいいよ

  愛「さて、3月になったら今年(2015年)1月に行われた東名阪のツアーの模様を収 録したライブDVD(写真集付)が発売になります(場内拍手)。限定発売となり ます。皆さんよろしくお願い致します(場内拍手)。さて、アーティストは常に新 しい曲を作っていなければいけない…と思うんですね。今日は新しい未発表曲を …どうなるか分かりませんが(笑)、歌ってみます。聞いて下さい。『恋』」

⑫ 恋

軒下で待っている女性と傘を指し向けた男性の話から始まるこの曲。この曲がどのよ うな展開を見せるのか…それは是非会場で確かめて頂きたい。

愛「今回は最初にお話ししたように『ノーモアイヤモニ!ノーモア音源!スーパー アナログオール人力アコースティックライブ』という事でお送りしていますが、メンバーの 1人が持っていた『ループ』という道具がありまして…これに録音す ると繰り返し録音した ものが流れる!これは面白いという事で、今回これだけは使わせて頂こうと思いまして (場内笑)。皆さん良いですか!(場内拍手)。 では最初に私が入れますね。『チクタクチクタクチクタクチクタク』(場内には愛理さんが ループから離れた後も繰り返し『チクタクチクタク…』が流れる)で は、日徳さんすず良い ですか?」(井上日徳氏がとまどいながらもステージに上がって)「私で良いんですか? (場内拍手)では、(『チクタクチクタク』の後 にすずの音を)『シャーン』」その後もバンド メンバーが『ドンパンドンパン』などの音を口頭で入れ、リズムが揃ったところで、次の曲 が始まった。 

⑬ 部屋とYシャツと私

その後もすっかり『ループ』を気に入った愛理さんは新たに『ナンダカカンダカドキ ドキドキニコニコ』と録音し、いよいよ最後の曲の準備に入る。最新アルバムのトラックナ ンバー「La La, Smile」である。今回は振り付けではなく、サビを皆で歌う練習に入った。 練習の合間にリズムに乗ってきた愛理さんは思わず、

 愛「言っとくけど、これネスレのCMソングなんだからねぇ~(場内拍手)。あ、私 何言ってんだろ~。あのダバダ~の後の大事な曲なのに、私ったら~(場内笑)」

⑭ La La, Smile

愛理さんとファンがリズムにのり(もちろん曲の間中愛理さんの声で『ナンダカカン ダカドキドキドキニコニコ』が流れていました。)、最後まで大きく盛り上がりをみせ、 曲は終了した。

~アンコール~

 大きく盛り上がりを見せたディナーショーライブ。当然のようにアンコールの手拍 子が起きた。

 愛「ありがとう~。今日はクリスマスのイブイブという事で…。私は小さい頃サンタ クロースの存在を信じていたんです。で、私の母ってすっごいくせ字なん ですけど、 7歳の時、クリスマスカードに書いてあったMerry Christmasの文字を見てある事に 気付いちゃたんですね(場内笑)。はい、もうお気付きの方も多いと思いますが、 母のくせ字ですね(笑)。クリスマ スは子供のもの。でも、いつか誰かを追い越して いくんですね~。だから、私は母に歌ってあげたいと思って作ったクリスマスソング があります。今日はこの曲 を最後にお送りしたいと思います。

⑮ 母と子のChristmas Eve

ライブは盛り上がりを残したまま終演を向かえた。クリスマス(イブイブ)らしくク スマスソングを散りばめてあり、また、ディナーショーとしてクリスマスらしい食事、 そして、1部終了前の「ウィッシングペーパーショー(?)」と盛りだ くさんの内容であった。 そして、セットリストを見ると普段ライブで聞く事の少ない曲が多く選曲されており、 (筆者は久し振りに東京で観覧したライブであっ たが)とても満足のいく内容であった。 来年(2016年)1月17日の阪神淡路大震災復興支援チャリティーライブが行われる。 ライブ自体は毎年行われてい るものであるが、2016年は新たな試みとして船の上で 行われる。筆者は勿論参加予定であるが、初の(単独の)ディナーショーに続いて 船上ライブと、新た な進化を続ける愛理さんからまだまだ目が離せない。更に愛理さん の新曲、そして発売予定のライブDVDと楽しみは尽きず、これからも、愛理さんからは まだ まだ元気を貰う事が出来そうである。

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