平松25周年平松だーサンクスパーティin 名古屋

平松25周年平松だーサンクスパーティin 名古屋

平松愛理

平松25周年平松だーサンクスパーティin 名古屋

平松愛理

2015.2.6

H27年2月6日。私は名古屋にいた。目的はただ1つ。平松愛理デビュー25周年記念ツ アー「平松だー!サンクスパーティ♪」を観覧する為だ。名古屋は私にとって一昨年まで未知の土地であった。昨年、仕事で初めて訪れて、その独特な魅力に魅 了された私は、今回のツアーの観覧先として名古屋を選んだ。 関東や関西でライブに参加する時と違い、知人と会う事もなく私は黙々と会場に向かった。アルバム「秋の虹」が発売された際(2004年)も東名阪でツアー が行われたが、名古屋の客入りはお世辞にも満席とは言えなかったらしい。今回の会場(愛知県芸術劇場 大ホール)は5階席まである大ホールである。しかし、筆者が見る限り2階席までは埋まっていたので少なくとも1200人の観客が入っていた計算になる(3 階席以上にも入っていたという情報もあるが、筆者は未確認)。会場前方には「It all starts with a Nescafe」のボードがあり、今、最も愛理さんを支援して頂いているネスレさんが、今回のツアーも応援して下さっている事が良く分かる(ネスレさんあ りがとう!愛理さんファンの皆さんも、コーヒーを飲むときは是非バリスタで!) 前置きが長くなった。いよいよライブ開始である。バンドメンバーを見るとギターやドラムなどに加え、コーラスとして女性が入っている事が久しぶりに感じ た。愛理さんが登場する。ブラウンのTシャツにきらっと光っているのはスパンコール(又はラメ)であろうか。ピンクのスカートを着こなしており、最近の愛 理さんの年齢を感じさせない(失礼!)可愛らしさを演出している。OPに選ばれた曲は

① 月のランプ(以下○数字は曲名を表します)

続いて

② 素敵なルネッサンス

愛理さん(以下「愛」とします。)

 「『平松だー!サンクスパーティ♪』」初日、名古屋~!(場内拍手)。お越し頂いて本当にありがとうございます。今日はツアーの初日という事で。ちょっ と気合い入れすぎて香水もつけすぎちゃったみたいで…。前の席の方は香りが気になりますか?ごめんなさーい(会場笑)。実は歌ってても大変で。歌う時の息 継ぎ、ブレスって言うんですけど、その度に息苦しかったんですよ。」(スタッフから受け取ったティッシュ(又はキッチンペーパー?)で拭って…)「これで どうかなー。投げるよー」(→スタッフに投げ込むおちゃめな愛理さん)  「さて、私もデビューから25年経ちまして、今日は選びに選んだ曲をお届けして、初日名古屋の皆さんが、来て良かった-と思われるような夜にしたいと思います。よろしくお願い致します!」(会場拍手)  「昨年、ニューアルバムを発売したのですが(場内拍手)、ありがとうございます、久しぶりに恋愛をテーマにした曲を書いてみました。聞いて下さい。『走れピアス』

③ 走れピアス

 あるイベントでは、この曲を「『90年代の平松ワールド』を思い出して書いた曲」として紹介された恋愛曲。私の知人曰く「イントロから良いよね~」と 語っており、可愛らしい女性の恋愛心理を歌った(筆者としてもお勧めの)1曲である。ご興味のある方は、是非アルバム「La La,Smile」(8曲入り 600円)をご購入頂きたい。そんな状況(どんな状況?)の中、「走れピアス」を歌い終わった愛理さんは舞台の袖へ消えて いった。  再び舞台へ戻った愛理さんは白いセーターにグリーンのスカートという清楚な服装で登場した。この後、ドラマの主題歌にもなったヒット曲である

④ 戻れない道

そしてアルバム「Reborn」からこれまた筆者お勧めの

⑤ 追伸

と平松ワールドは続く。続いて傘を手にした愛理さんは

⑥ あの日の忘れ物

を可愛い振り付けつきで歌い上げた。

 愛「25周年という事で色~んな事を思い出したんですけど…。大切な事から…どうしようも無い事までですね(会場笑)。スロールームというツアーをやっ ていて、神戸(須磨)だったと思うんですけど、ギターは古川さんで、歌っている時にどうしてもお手洗いに行きたくなって、私、タイミング計っておもむろに お手洗いに行って、古川さんが伴奏でうまーくつないでくれたんで大丈夫!と思ってたんですよ。で、お手洗いに行ったらお客さんと会ってしまって『えっ、平 松さん。今、ステージにいるはずですよね…』って言われたんで、『えっ、そうですよね~。』って言ってごまかして戻ったんですけど、考えてみたら、お客さ んも席にいるはずやんって思って。」(会場笑)。まぁ、色々思い出しました。あ、今日は途中で行く事はないですよ~。」(場内爆笑)。

 愛「さて、ネスレさんのありがた~いご協力で、ニューアルバム「La La,Smile」を出す事が出来まして、なんと1枚600円!(場内静寂)。え、あの、ここ大事なとこなんだけど…(場内から「もう買ったよー」の声) ありがとうございます!えーとこのアルバムの中でネスレのCM曲のベスト3をカバーをさせて頂いています。今日はこの中から1位に輝いた曲をお届けしま す。聞いて下さい『Killing me softly with his song』。」

⑦ 『Killing me softly with his song』

タイミング合わず

愛「ごめんなさい。やり直します。えーとテレビをよくご覧頂いている方であれば、一度は必ず!お聞きになっているはず!(最初の前振りの繰り返しに場内(笑)。)聞いて下さい『Killing me softly with his song』。」

⑦ Killing me softly with his song』

⑧ 部屋とYシャツと私

愛「『平松さんにとって歌とはなんですか?』そんな質問を受ける事が良くあります。…って簡単に聞かれますけど、(客席に同意を求めるように)正直答える のは難しいですよねー。何回も聞かれるうちに、『そんな難しい質問するなよー』って思いながら私も若干いらついちゃったりして…(場内笑)。今年、25周 年のアルバムを作るにあたって  色々思い出しながら考えてみました。3歳の時にピアノで自分の声にあう音を探して。それから、自分なりに詞をつけて『♪ 空がソーダ水だったら~いいのになぁ~』なーんて歌ってみたりして…。あんまり歌っていると父から『うるさーい。歌いたいんなら、須磨海岸行って歌って こーい。』って怒られたりしたので、友達のうちに行って『○○ちゃん。あーそーぼ!』って言って誘って、須磨海岸で歌ったり…。そんな事をしてました。あ れから何年も歌を歌い続けて、じゃあ、私にとって歌って何だろうと…。それを書き止め、何度も何度も書き直して、ようやく自分で『そうだったのね。』思え る答えに辿り着き、今回のアルバム「La La,Smile」に入れさせて頂きました。聞いて下さい。『Second Birth day』」

⑨ Second Birth day

 歌詞の内容は愛理さんの説明のとおりである。冒頭から「歌うって…」から始まるスローテンポのこの曲は、筆者が複数のファン友達に聞いた感触では、ニューアルバムの曲の中で、人気度が一番高いと思われる(ネスレさんごめんなさい。)  この曲の後、アップテンポの曲によるメドレーが始まる。

 愛「さぁ、ここからは平松愛理、メドレーコーナーが始まりますよ!」

⑩ 太陽のストライキ

⑪ 虹がきらい

⑫ Single is Best!?

  (…ここで客席に対して「せかいいーち」の振り付けの説明及び練習)

⑬ もう 笑うしかない

  (…バンド紹介)

⑭ 世界語のLove Song

(…この曲終了後、愛理さんは舞台の袖へ(バンドが間奏を流して繋ぐ))

 三度新たな服装で登場した愛理さん。今度は上は黒のタンクトップの上に白地にプリントの入ったトップス(長袖シャツ)を着ており、縦のストライプのパンツ姿である。戻って来た愛理さんは

 愛「はい、5曲続けて聞いて頂きました。あ、今お手洗いに行ってた訳じゃないですよ(場内笑)。えーと、自分の一番好きな感じの服装になれまして、次の 曲なんですが、『君らしく』という曲をお届けしようと思います。この曲を作った後、『私、自分の事もよく分かっていないのに『君らしく』って、どうなんだ ろう。』って。で、そう思って、この曲一時期歌うのを止めていたんです。で、どうしてそうなったのか、改めて考えたら…結論、私の考え過ぎでした。難しく 考える事はなかったんですね。ある人が、何かに『キュー』って傾く。そしたらそれがその人の『らしく』なんですよね。そんな答えに辿り着いた時、急にこの 曲を歌いたくなって!で、今日はセットに入れさせて頂きました。では、聞いて下さい。『君らしく』」

⑮ 君らしく

(…この曲の後、バンドが『ツースリー』のリズムを刻み始め、愛理さん主導で『ツースリー』の練習が始まる)

 愛「『タンタン、ターン、タンタン』このリズムを打てるようになれば、今日からあなたもラテン人!…上手いですね!名古屋の人はみんなラテン人ですね!このままいきますよ!」

⑯ マイ セレナーデ

 愛「さて、次は『La La,Smile』(最新アルバムのタイトルトラック。ネスレのCMソング)を歌おうと思うんですが(場内から拍手)、ありがとうございます。これまで長 い間CMで流れていた『ダバダーダ~、ダバダーダバダー』が42年振りにこの曲に変わる事になりました(場内拍手)。そして、プロモ-ションビデオの再生 回数も120万回を超えました!(場内拍手)まだご覧になっていない方は是非「YOU TUBE」で検索してみて下さい!今日は、皆さんにも是非一緒サビ の部分の振り付けを踊って頂きたい!(場内拍手)。ありがとうございます。では、あの池野めだかさん…ん、違う、えーと、ん?あ、あの方です、そう、え~ ラッキー池田さんの素晴らしい振り付けを皆さんで練習したいと思います。(練習後)では、皆さんでサビの振り付けを一緒にやって、みんなで笑顔をつなげて いきましょう!」

 最近のイベント(インストアライブ)、ライブ(1.17KOBE MEETING)ではお 馴染みの振り付けの練習である。簡単に説明すると「(片手で)波→(両手で)糸巻→クルリンパ」であるがこれだけではわかりにくいと思うので、是非YOU TUBEで検索頂きたい。

 練習中に観客席を愛理さんが観察し「みーつけた!」と2名程のお客さんを指名し、ステージに招き入れ、楽曲中一緒にステージで踊る演出もあるので、愛理さんとステージに立ちたい方は是非気合いを入れて練習する事をお勧めする。

⑰ La La,Smile

この曲の間奏中に愛理さんが前方の客席の数名に「今日はどこからですか?」とマイク を向けるのも、笑顔をつなげるというコンセプトに沿った粋な演出である。筆者も一度位はマイクを向けられ「九州(の○○県)からです!」と言ってみたいものだが…まだその機会は訪れていない…。  この後、全員立ち上がり、のりのいいアップテンポな曲が続く。

⑱ Someday Everyday

  愛「本日はどうもありがとうございました。次が、本日最後の曲です!」

⑲ 最後の音符 

 もちろん最後の曲といってもファンであれば、アンコールの拍手をする事を忘れる人はいない。立ち上がってアンコールをしている人が(筆者を含め)数人いたのが、印象に残る。

アンコールの拍手に押され、愛理さんは戻ってきた。今度はピンクのロングスカートにクリーム色のTシャツだが…

愛「あれ、こんなところにトートバッグが?ん、隣にはTシャツ、あ、私も同じようなTシャツ着てる。それから…トートバッグがもう1つある!あれ、これ は、もしかして今回のツアーグッズ!?(場内笑)…という事で物販させて頂きました(笑)。皆さん、よろしかったら、本日の想い出として購入して頂ければ 嬉しいです!さて、私の本名(下の名前)は絵里なんです。なぜ、歌っている私は愛理なのか…ここにはすっごく大事な理由が…ある訳ではなく(場内笑)、 まぁ、私が姓名判断に凝ったからだけなんですけど~(場内笑)。ある日天気予報を見ていて『愛媛県の明日の天気は~』ってやってて、『あ、愛媛の愛は 『え』って読んでるじゃん。じゃあ、その字もらっちゃえ~。』って感じで、最終的に字画とか考えてですね(笑) そ れで、今の字になったんです。だから今でも「ひらまつじゅり」とか「ひらまつあいり」とか間違えて呼ばれるんですけど(笑)。でも、デビューが決まってか ら、いざCDが発売されるって言われたら、実感が無くて…。発売日にCDショップに行ったんですよ。で、アーティストの五十音順に『あ』から始まって… 『は』『ひ』ってきて、私のCDが…無い!で『ひ』のところをもう一度丁寧に調べて(笑)、後ろのほ~に…あったんですよ。で、取り出して、眺めて、一番 前に置いて帰って来たんですけど(場内笑)。さて、その私のデビュー曲ですが、私の曲の中では数少ない実話なんですね。私は当時から音楽に一生懸命取り組 んでいて、当時の彼氏から『お前、俺と音楽どっちの方が大事?』みたいな事を聞かれたんですね~。で、『どっちがって言われても…』という感じで別れる事 になるんですが…。で、別れた後、大阪の空港で彼を見送るという歌が私のデビュー曲で、私は『デビュー曲です!』って言ってよく歌いますけど、歌われる方 は…たまったもんじゃないですよね( 笑)。どうですか、男性の皆さん(場内笑)。え~、でも今日も歌います(笑)それでは聞いて下さい『青春のアルバム』

⑳  青春のアルバム

愛 「さて、今の私にとって大事なイベントと言えば、毎年1月17日に神戸で開催している『KOBE MEETING』というライブがありますが、これは阪神 大震災の復興支援チャリティーライブという形で開催させて頂いています。また、東日本大震災で被災にあった東北において、お花の種を蒔いて頂いて、少しで も復興支援のお役にたちたいという『花サカス プロジェクト』という活動も行っています。何れも少しでも震災にあった方々に笑顔を取り戻して頂きたいとい う気持ちで続けています。実際、たくさんの方の笑顔に接する事が出来て、幸せを感じています。 今日、最後の曲ですが、今から7年前になりますが、私の娘が担任の先生から『お前は幸せだぞ。なぜならお前の幸せを喜んでくれるお母さんがお前 にはいる。それはとても幸せな事なんだぞ。』という話をされたと聞きました。その先生は小さい(10歳の)時、御両親はもうお亡くなりになっていて、 その先生の喜びを両親のように喜んでくれる人はいなかったと。その話を聞いた時に、もし、歴史にもしはないけれど、もし、10歳の先生に会えたら、 応援してくれている誰かがいるよと伝えたい…勿論こんな事は無理なんだけど、私は伝えたい…そう思って作った曲です。この曲が出来た時は先生を呼んで、須磨の小さな区民センターの音楽室で、ほんとに少ない人数(関係者数人だけ)で曲を聞いて頂きました。 人と人が繋がる事は大事な事だと思います。だから、私の歌が少しでも皆さんの繋がりにお役に立ち、そして少しでも癒しとなれれば…そんな気持ち でこれからも私は歌を歌っていこうと思います。(一息入れ、頭を下げながら) 本日はお越し頂き、本当にありがとうございました。」

 LAST(21曲目)「花と太陽」

ライブは大盛況のうち幕を閉じた。実は筆者は今年の1月17日に神戸行われた「KOBE MEETING」も観覧した。2つのライブを観覧し、印象 に残った事は生き生きと輝く愛理さんの姿であった。古くからのファンの方はご存じであろうが彼女は決して順風満帆な人生を過ごしてきた訳ではない。 自身の病気、震災による大切な人たちとの別れ。そんな、これまでの事実から逃げる事なく、歌を信じ、歌により人をつなぐ彼女の姿勢には本当に頭が下がる思いである。 筆者の個人的な話になるが、仕事における人間関係に思い悩む日々が続いている。いや、多かれ少なかれ、きっとそんな思いを抱いている人、 そしてもっと大きな悩みを抱えている人は多いだろう。しかし、もう一度、考えてみよう。冷静に考えなければ、きっと『応援している誰か』がいる事さえも気づけないだろう。 もう一度立ち上がれば、私自身が誰かの『応援している誰か』になれる日が来るかもしれない。愛理さんのライブに参加する事は、いつも何かを教えてくれる… そんな事を改めて感じる1日となった。

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