2004年10月30日 恵比寿ザ・ガーデンホール
2004年10月30日 恵比寿ザ・ガーデンホール
2004年10月30日 恵比寿ザ・ガーデンホール
2004年10月30日 恵比寿ザ・ガーデンホール
★ セットリスト ★
1. 幸せの白いTシャツ
<MC>
2. あなたに出逢えてよかった
3. 貝殻の破片
<MC>
4. 哀しみは風に吹かれて
5. 君にしとけばよかったなんて
6. Moderato Heart
<MC>
7. 夢について~ハイネの日記
<MC>
8. 朝のホームで
<MC>
9. 部屋とYシャツと私2004
10.あなたのいた夏
<MC>
11.きっとこの場所
12.SINGLE IS BEST!?
13.マイ・セレナーデ
<アンコール1>
A1.YOU ARE MINE
<MC>
A2.世界語のラブソング
<アンコール2>
A3.駅のない遮断機
★ レポート ★
『愛理さんのツアーは一体何年ぶりのことやら…?』
と、ふと脳裏を巡らせてみれば、1996年に行われた『えりの恩返しツアー』以来となるので、8年ぶりの事となる事を再認識した。このツアー終了後も単発的にライブやイベント、また阪神・淡路大震災チャリティーライブ『KOBE MEETING』などは行われているものの、その他諸事情が多々あり、今日に至るまで愛理さんのライブツアーは行われる事は無かった。
2002年4月11日渋谷公会堂でのライブ『おひさっ!』で公表された休養宣言から2年の月日を経て、2004年見事ファンの前に帰ってきてくれた愛理さん、事細かな部分まではフタには推し量るべくも無く分からない部分もあるが、こうしてツアーを組むに至るまで復活を遂げられたのであれば、これはもう『完全復活!!』と言い切ってしまっても構わないように思えるところである。 而して今回のツアー『AUTUMN ON ROAD』は名古屋、大阪、東京の3都市で行われる事になった。およそ1ヵ月半位前の事であったろうか?、事前にFCよりチケットの先行発売の受付連絡がやってきて、これに従い受付と入金を済ませる。名古屋、大阪での公演にも興味はそそられたが、さすがに平日では参加を見合わせる他無い。今回は千秋楽・東京でのライブに参加する事にした。加えてFCの年会費の更新も行っておいた。
FCでも受付を確認してくれたとみえて、折り返し当日の引換券となるはがきが送付されてきた。あとは当日の5時50分までにライブ会場となる『恵比寿ガーデン』に赴くだけである。その余開場が6時、開演予定時刻は6時半と言うのが、当日の段取りとなっている。
こうして迎えた当日である。実は当日10月30日は東京厚生年金会館で行われる後藤真希のライブツアー『ああ、真希の調べ』のチケットを知人に確保しておいて頂いてあったのであるが、なにぶんにも事情が事情ゆえに、今回は知人に無理を言って愛理さんのツアーに参加させて貰う事にした。
その事に起因するとは思えないが、あいにく当日の東京は寒空の下の雨模様である。ここに来てぐっと気温も下がってきたと言う印象だ。
朝目が覚めて急に思い立って落語が聞きたくなり、まずは池袋演芸場に行く。昼の部(この日は丁度入替制だったのが好都合だ)を見終えたのが5時15分過ぎ。そのまま池袋から埼京線に乗り込んで、恵比寿で下車。はがきに記載されていた地図を頼りに、まっすぐと会場へと向かえば、丁度5時45分過ぎに会場に到着と言った勘定であった。
引き換えカウンターが設置されていたので、事前に貰い受けていたはがきを提示し、チケットと交換する。チケットには157番と記載されていて、それなりの良席を期待させられるところである。あとは誘導に従って場内に足を踏み入れるところである。
同会場に足を踏み入れたのは今日が始めてである。何せサイトを確認してみてもどんな会場なのか確認する事が出来なかった。而して場内にはパイプ椅子が並べられ、空き席を見つけて着座する形式がとられていた。基本的には自由席のようだ。そこで前から4列目、ステージ向かって右手に座席を確保した。
『ここならば近いかな?』
と、思ってみたものの、座って初めてエレクトーンが左手に置かれてある事に気が付き、
『あぁ~、左手に陣取ればよかったかな?』
と、後悔したことであった。。。_| ̄|○
ディズニーの音楽を思わせる陽気な音楽がしばし場内に鳴り響き、なんとなく場内も華やいだ雰囲気が漂う。こうして今や遅しと愛理さんの出番を待つひとときは実は楽しい時間でもある。即ち楽器がセッティングされていく様を確認していくだけでも楽しい気分が掻き立てられるものであり、試しに『~♪』と、音が出てみればなお興奮を覚えると言うものである。
開始予定時刻の6時半よりも15分おした頃合で、水の流れるようなメロディーが場内を支配して、いよいよライブのスタートである。照明が落とされる中、愛理さんが左手よりしずしずと白いコート姿で入場、この秋リリースされたニューアルバム『秋の虹』から「幸せの白いTシャツ」の披露となる。スタンドマイクを設置し、真ん中でスタンディングしての歌披露である。
残念ながら時間があまり確保できず、ライブに出かけるまでに都合3度程しかアルバムを聞く機会を得なかったが、その中にあって一番最初に「おぉ~、好きなメロディーライン!」と感じたのが同ナンバーであった。
1曲披露したところでMCとなる。
「お久しぶりです。8年ぶりのツアーです。最後まで楽しんでいってくださいね!!」
簡単に挨拶を済ませた愛理さん、懐かしいところから、「あなたに出逢えてよかった」、ニューアルバムから「貝殻の破片」を立て続けて披露となる。キーボードを弾き語りながらの披露であったが、「あなたに出逢えてよかった」にあっては、「あなた~に~♪」の部分で両手を差し出す愛理さんのパフォーマンスぶりである。
都合3曲歌ったところで、改めてMCとなる。
「改めまして平松愛理です。8年ぶりのツアーにようこそいらっしゃいました。ツアーは8年ぶりだけれど、2年間は休養していました。2年休むと決めていた訳ではなく、2年前はいつ復帰できるか決めていませんでした。今年でデビュー15周年です。どうせなら今年、このままでは復帰できない…と、復帰してみました。」
愛理さんの言葉を受けて、場内から割れんばかりの拍手が巻き起こる。これに対して
「ありがとうございます。」
と返す愛理さんである。
「10月にアルバム『秋の虹』を発表しました。気が付いたこと、感じた事、分かった事を言葉で書きました。2つ分かった事があって、1つは夢。夢はかなえるためだけのものではなく、持ち続ける事が大事。その詩を、幸せについて1曲目で歌ってみました。幸せになりたいです。」
16歳の頃からアマチュアで音楽の活動を始めてプロとしてデビューするのに10年かかったと言う愛理さん、音楽で心を伝えると言う事は、プロになり、業界に入って、競争社会で激しくて、それ故に夢が違う形になっていく様を感じたと言う。
「いつの間にか自分は不幸と気づいた。今後は自分なりに幸せの夢を持ちたい。」
復帰をするに際して、初心を思い起こしたと言ったところであろうか?決意を新たにした愛理さんである。場内がしんみりと聞き入る様相を呈し、シーンとしたムードが漂い始めた。この事を察知したのであろうか、
「アルバム買ってくれた~?」
と、愛理さんが話を帰る。場内のあちらこちらから拍手が起こり、勿論フタもこれに加勢する。
「う~ん、98人の方、ありがとう。」
とは愛理さんの弁である。大体700人位の方がお見えだったように見受けるところで、ちと寂しいかも?と、感じたところである。
「まだの人、大丈夫です。売ってます(笑)。3会場限定でCDを手に入れると、カレンダーがついてきます。大きめで、足場が悪いと、大きすぎるようだったら丸めて下さい!」
何だか愛理さんらしいMCを聞いて、空気が暖かくなった気がした。
「みんな元気ですか?私、緊張している。しゃべるように歌いたい。今日は『秋の虹』からが多いです。伝わると思います。次の曲は新しいモノの考えをみつけた、自分が勝つのが勝利と思っていたが、たまには哀しい気持ちに無力になりたい。漂うのも勝ちと感じる。妥協、諦めではなく、本当の強さ。明日は来る。一回きちんとしゃがまないと、ジャンプ出来ない…。」
愛理さんの見出した新境地はフタにも理解できるところである。自分が勝つ事、これは勿論勝利であるが、自分が負に漂う事、その漂いを受け入れる事も勝ちなのであると言う気持ちは、資本主義社会において常に常勝を強いられて、そうした教育を受け、仕事を行い、結果ストレスを溜めたり、自身の殻に閉じこもってしまったり、そんな人たちにも勇気を与えてくれそうな考え方であるように思う。これは勿論、精神的、肉体的にも言えるところであり、悩めるもの全てに共通して愛理さんから伝え聞いて貰いたい福音のメッセージであるように思う。
而してセンターで「哀しみは風に吹かれて」を披露、樹木を思わせるような緑のスポットライトが美しい。右手サイドに移動して座席に座する形で、「君にしとけばよかったなんて」「Moderato Heart」と続けて披露。愛理さんモードにまったりと浸るひと時である。
コートを脱いで、白いハーフセーター姿へとチェンジの愛理さん。MCでしばし一息を入れる。バックメンバーも袖に下がり、しばし一人でのステージとなる。
「今日はツアーの最終日です。3箇所だけです。思い残す事無く、思い切り頑張りたいです。東京は格別の緊張感があります。」
たったと言う無かれ、だけと言う無かれ、愛理さんがツアーを組むにまで復活を遂げられたと言う事実。フタはこの事実を確認するだけで満足です。
「ツアーのリハーサル中に新潟に地震がおきた。亡くなった方が37人…。」
阪神淡路大震災で実家が全壊した経験を持つ愛理さん、やはり他人事ではない様子で、
「募金箱を設けてみました。今日終わったら新潟に贈りたいと思う。グッズを増やして売り上げの一部も送りたいです。」
と、意欲的である。ツアー初日にこの募金箱設置のニュースはスポーツ報知で報道されていたので、フタもこの募金箱を設置すると言う話には関心を抱いていた。
「毎年行っているチャリティーライブ『KOBE MEETING』、1月17日に行っているのですが、神戸のチキンジョージでやっています。震災遺児の施設レインボーハウスに募金を贈っているのですが、今回の新潟でも子供たちのために贈りたい」
勿論当方とてこの考えに異存は無い。
「今日はうちの娘も来ています。何かトランポリンをやりすぎて、足にひびが入ったらしくて…。部屋の掃除をしていたら、娘の作文が出てきた。小学校の2年の時の1月のもので、今が8歳で3年生だから…、学校に書いた作文のようなんです。散文のような詩で、夢について書いてありました。感動しました。大人になると見なくなる夢は、子供の時にするものだった。夢を作る人に会いたい。『なんてイイ詩なんだ!!、・・・、…、貰っちゃえ♪』、貰っちゃった(笑)。イエイ!アルバムにも入っている「夢について~ハイネの日記」は、初一音(ハイネ)が作文で書いたものに、私が詩を加えたものです。編曲は主人です。ハイネパパ。つまり家の中で終わった曲(笑)。家族初の共同作品です。それを聴いた娘は、ベッドの上でグルウグルン回ってキャーッツと、大喜びでした。
「もっといい詞が書けるのになあ~」
と言っていました。今年の夏が制作期間だったのですが、その間何度も詩に詰まって(詩を書き留めているノートを)閉じ、次の日に書いていた。詩に使うと言ったらその気になって、私が行き詰まったときに閉じて、次の日に見てみると、詞の続きが書いてあったりして、これがよかったりするんです~。小さな日本、たくさんの人、すれ違わずにいる出会い…。…、…、『これも貰おう!!(笑)』」
随所に笑いのネタを盛り込みつつ、愛理さんワールド全開のMCはしばし続いた。
「くじけていた私が、元気をもらった曲です!」
として披露されるのは勿論「夢について~ハイネの日記」である。アルバムを聞いていた時に『ライブではどのようにこの曲を披露するのだろ?』と期待した部分であったが、イントロ部分はオルゴールを回す事でこれを表現した愛理さんであった。う~ん、なかなかの凝りようである。
「今回のアルバム、イメージフォトが入っているんです。どういう風にするのかが楽しみです。全部で10枚入っていて、その日の気分で差し替えられるんです。娘が書いたモノも片隅に載っています。嘘じゃないですよ~。直筆が載っています。見てみて下さい。」
1曲歌い終えた愛理さん、こんなしゃべり口からMCに突入し、ここで一度はけていたメンバーが1人ずつ登場、メンバーの紹介となる。何故かメンバーはみな一様に黄色いタオルを首に掛けての登場となる。加えて今日の5人のサポートメンバーに加えて、
「こんなところにも♪」
と、愛理さんのキーボード脇にもしっかり黄色いタオルが置かれていました。このわざとらしさ、大好きです。このタオルも実はツアーグッズとの事で、後にしっかりと購入させて頂きました。これは愛理さん曰く、
「マフラーにもなる襟マフラータオル♪」
との事でした。また、
「100マフラー」
とも言っていました。曰く、100m離れるとマフラーに見えるとか?
「触ると綿100%身体も洗える♪」
って、そりゃそうだ。タオルだもん(w
みんなが中央に集まって
「懐かしい曲を…」
と言う事になるが、タイミングが合わない。この辺りが生演奏でのライブならではである。慌てて、
「私じゃない、じゃない!!」
と、責任を回避する愛理さん。どうやらトライマンバル(←楽器の名前?その辺りの知識が皆無でスイマセン…(汗))が合わなかったようだ。
こうして披露されたのは「朝のホームで」であった。鍵盤オルガンが懐かしい雰囲気である。バックメンバーに目をやると、正に音を作っている作業と言うものが手に取るようにして分かり、これも実に面白いところである。
1曲終えたところでMCとなる。
「「朝のホームで」、懐かしいですね~。ツアーも最終日です。名古屋、大阪を振り返るとですね~、本当に今回が復帰後の初ツアーで、一回のステージ、一回ごとに頑張ろう!!と、思いました。気を抜くと涙が出るんです。泣かないように気を引き締めていても、名古屋での1日目から泣いてしまいました(照)。スタッフからも『自分が泣くよりも、人を泣かせないと…』と、言われました。怒られました。」
ツアーの思い出話は更に続く。
「大阪でも頑張りましたが、泣いてしまいました…。」
との由。それでも気分はロックンロールの愛理さん、マイクスタンド上下を逆さまにして、ステージにつき刺したのだと言う。その時の心境を愛理さんは、
「どうしてか分からない。」
と照れながらも語っておりましたが、それだけ意気高揚していたという事でしょう。
「今回はハロウィンの前夜祭ですね。貴重な時間を平松愛理に会いにくるのに当ててくれて、ありがとうございます。」
話は復帰後の活動の話へと移る。
「2月に復帰して、本を出しました。4月にはヤクルト戦の開幕戦で、国家斉唱をアカペラで歌いました。緊張して、終わって、『歌詞間違えなかった~』と、思ったら足がガクガクしてきました。若松監督と握手をしたんですけど、歌なんてだれも聞いていない(苦笑)。」
中井美穂と結婚するまで古田のファンだったと言う愛理さん、古田以下ヤクルトナインを見たところ、
「みんな顔がこわばっていた」
と言う。それはそうだ。これから1年に渡るシーズンが始まると言う訳で、これはこれで致し方ないところであろう。
「『ERI HIRAMATSU』と書かれた選手用のジャンパーを貰って帰って来ました。」
との事だった。4月21日にはシングル「YOU ARE MINE」をリリース、加えて復帰ライブ「YOU ARE MINE~待っててくれてありがとう~」を行った。さらに、
「来月ベトナムから呼ばれて歌いに行ってきます。」
と、復帰後の愛理さんはなかなかアクティビティーである。当該チラシを確認するも詳細が良く分からず、
「詳しくは公式サイトにアクセスして下さい♪」
とは愛理さんの弁である。ちなみに愛理さんは当日アオザイを着て歌うとの事であった。現地に赴いてサイズを測り、衣装を作成して貰うとの事だった。
「初めて日本からベトナムが国として呼んでくれた。責任は重いですが、頑張ります。ではベトナムでも歌う予定の曲を歌います。何せ歌詞のチェックを行うんです。次の曲も国のOKを取りました。」
として披露されたのは「部屋とYシャツと私2004」であった。となると、『毒入りスープ』もベトナム国家的にはOKだったと言うことであろう。
続くは「あなたのいた夏」である。バックには星空を思わせる電飾がともり、広がりのある世界観の曲調に彩を添えていました。
2曲歌い終えたところで、センターマイクを用いたMCとなる。
まずは「あなたのいた夏」についての思い出話からスタートする。休業宣言して、病気の公表をして、その後友達と話をするもの、電話をするのも、億劫になった時期があったと言う愛理さん。そんな愛理さんは、『平松愛理』の曲が書けなくなっってしまったのだと言う。その間に普段の心の支えとなってくれるFCのみんなとツアーでハワイに行った。その折に、『こんな曲できた。完成できない。未完成だけど聞いてくれる?』として披露されたのが、「題名のないラブソング」であった。この当時日本テレビが愛理さんの事を2年間撮り続けていたのであるが、
「この曲、私がリハーサルで録音するのをVTRでOAしてくれました。」
と、当時を振り返る愛理さんである。
「たまたま聞いた人もいる?やっとアルバムで完成した。自分のあの頃を思い出して、『よく復帰出来た』と、思います。みんなのお陰です。中傷も受けましたが、幸せは自分の心が決める。幸せと不幸の境界線はすぐそこにある。不特定多数の人から励ましを貰って、音楽を通じて平松を知ってくださった。それはありがたい。身にしみる。音楽を与えた神様と、支えてくれたみんなにお礼を言いたいです。」
愛理さんの届ける音楽の世界観、これを伝え聞く、これはファン冥利に尽きると言うものです。
愛理さんにとっては子供の頃から馴染み深いのはカーペンターズの調べであると言うが、
「カーペンターズが私の歴史の一部でいるように、みんなにも記憶の片隅に平松がいてくれれば、こんな嬉しい事はないです。一人一人とお茶を飲んだりしたことが無いのに、不思議な気がした。休んでいて得た感触。みんなに会いたいと思った。復帰したらこのようなステージで歌いたいと願い、音楽を通じて再開して、嬉しく思う。心と言う場所でいつでもどこでも近くても出会える音楽は凄いと思う。この曲を会場のみんなに捧げたい。」
ライブもいよいよ佳境に入る。まずはセンターマイクを用いて「きっとこの場所」を披露。黄色いライトが曲調のパワフルさをアピールする。左右展開をみせて手拍子を求める愛理さんである。次いで「Single Is Best?!」と王道ナンバーを披露して、
「最後の曲です~!!」
と、「マイ・セレナーデ」でアンコール前を締めくくった事だった。
アンコールを促す拍手が鳴り止まないまま、センターマイクの元にしずしずと愛理さんが再び登場。白いTシャツの表には虹が、裏には天使の翼が描かれたデザインである。アンコールには「YOU ARE MINE」を持ってきた形だ。聞き入れば聞き入るほど鳥肌が立つ愛理さんの新たな名曲である。
1曲終えたところで、
「どうもありがとう~!!」
と、改めて感謝の気持ちを伝える愛理さん。これに対して盛大なる拍手が巻き起こる。
「休業中は復帰がゴールでしたが、復帰したらここがスタート。再デビューの気持ちでよろしくお願いします。」
勿論これに対しても盛大な拍手で応えるファンであり、
「どうもありがとうございます~!!」
と、笑顔で答える愛理さんである。
この勢いのままにもう1曲…と言う事になり、懐かしいところから「世界語のラブソング」の披露である。曲の間奏で水色の白雪姫を思わせる衣装のお姉さんと、深草色の5人の子人を思わせる男の子(幼稚園くらいであろうか?)が黄色いバラ(ちなみに花言葉は「愛の告白」「君のすべてが可憐」との由)を持って登場する。これを愛理さんに渡せば、愛理さんもとてもびっくりした様子でした。男の子たちは花束を渡すとそそくさと袖に戻ってしまいましたが、愛理さんが慌ててこれを呼び戻して、最後はセンターステージで仲良く並んでの曲披露。どうやらおねむの様子であった。手をつないだり『バイバ~イ!!』としてみたり、子供たちに気を使う愛理さんである。
アンコールに応えて2曲を披露、再び袖に下がるも、再度アンコールを求めるファンである。拍手はいつまでも鳴り止まず、場内は暗転したままである。見事にダブルアンコール成立で、本日のラストナンバー「駅のない遮断機」の披露となった。遮断機を思わせるような、両手を広げる振り付けが印象的である。また左右に展開を見せ、お客には手を振って応えていました。
「私は世間的には強い女と言われる事も多いのですが、実は私は本当は弱い女なのです。そんな平松愛理をこれからもよろしくお願いします。」
と愛理さんから挨拶が入ってライブ終了。追い出しはこの日は残念ながら披露されなかったアルバム曲「アネモネ」であった。
「アネモネ」のメロディーに誘われるままにそのまま物販コーナーへと向かい、タオルやらカレンダーやらと購入したフタは、加えて幾ばくかの義捐金を協力させて頂き、本日のライブを締めくくった事だった。