ピラフになりたい(短編小説作BON)

短編小説

ピラフになりたい(短編小説作BON)

ピラフになりたい

光一:あれ?何して

ミコ:今話かけないでえ!

光一:何、かっかして。

光一はミコに近づいて鏡越しにミコを見る

光一:何?そんなにほっぺた赤くしちゃって?紅ショウガばらまいて

ミコ:うまくいかない!うまくいかないの!

光一:何焦ってるの?普段とおりのメイクでいいじゃん。

ミコ:そんな訳いかない!明梨にかたなきゃいけないの!ああ、うまくいかない!

光一:明梨に勝つ?そのメイクで?

ミコ:うるさい!あたしだってうまくやりたいわよ!これ違う!おてもやん!泣けてきちゃう!

光一:あまり口だししたくないけど、ミコ、無理しすぎじゃん?そのままのミコでいいと思うけど!

ミコ:ああ!なんでうまくいかないの!知ってるの!涼くんは、明梨のようなメイクがスキなの!あたし 涼くんを振り向かせるの!涼くんのタイプになるって決めたの!

光一:涼くんは明梨がスキなんだろ?今の二人に隙はないと思うけどな。

。 ミコ:あんたに言われたくないわよ。あたし涼くん好みの私になるの!ああ!話しかけないでよ!時間ない!遅刻ちちゃうでしょ!

光一:僕は君を想って・・

ミコ:ただの同居人の意見なんか聞いてない!

光一:やれやれ!だったら好きにしたらいいさ。全く。

ミコ:カチューシャつけて。よし、もうこれでいい!ああ!遅刻しちゃう!どいて!

光一:はうっ

ミコは走って部屋を出る

涼:あれ?ミコ?どうしたの?

ミコ:奇遇だね!今日、暇してる?

涼:え?!あ、・・なんかミコ、今日、雰囲気違うね。

ミコ:似合ってる?

涼:う・・うん。

ミコ:あ、これね!涼くん、ゴディバのチョコ好きだよね?

涼:え?あ、まあ嫌いじゃないけど。。。

ミコ:じゃ、あげる。

涼:な、なあ、渋谷のハチ公だろ?誰か待ってたんじゃないの?

ミコ:あ・な・たを待ってたの

明梨が近づく

明梨:涼!お待たせ!あれ?ミコどうしたの?こんなところに。誰かと待ち合わせ?

ミコ:私は・・

明梨:涼!待たせたね。コロナ開けで久々だから、楽しもう!

涼:そうだね。

明梨:スタバでもいこっか

涼:いいね。

明梨:ミコ、またね!あたしたちこれから用事あるから

ミコ:・・・・

涼:ま、またね!ミコちゃん。

二人はミコから離れる・・

明梨:何?そのプレゼントみたいなの?

涼:ああ、なんでもない。

涼は急いで箱をバッグにしまう

明梨:さ、まずは、スタバでお茶しよっ

涼:そうだね

ミコは呆然と立ちすくむ。

ミコは、家に帰るなり、ベットに倒れ込んで、嗚咽。
光一がゆっくりと近づく

光一:自爆しにいって泣くなよ。

ミコ:ほ、っつといてっっよ

光一:元々、2人がデートする待ち合わせ場所にいくことが間違ってる。 少なくても明梨がいない日にいかないと

ミコ:そんなの知らないもん

光一:おまえのやってるのストーカだぞ。

ミコ:何故、知ってるのよ!

光一:君のあとをついてったからさ

ミコ:あんたこそストーカーじゃない!

光一:背伸びなんかしなくていい

ミコ:私はピラフになりたいのよ

光一:お前は焼きめしだ

ミコ:認めない!あっちいってよ!

光一:なあ、オレは焼きめしが好きだ!

ミコ:・・・・え?

ピラフになりたい(平松愛理)

フライパンに食用あぶら
玉ねぎ ハムタマゴを割って
ニンジンで色づけ じゃじゃじゃじゃ
じゃじゃじゃじゃ

そして冷凍庫からほとんど
乾燥しかけのひやごはん
すぐあつくなる私 焼き飯 焼き飯

つくりはラフにみえるけど
恋する気持ち一途なの
あなたにどうか 振り向かれたい
そしていつかは食べられたいの
でも本当は私知ってる
あなたはやまのて ピラフが好き

あーピラフになりたい
あなたの好きなピラフに
あーピラフになりたい
あなたのスプーンで触れられたい

今日こそはとおめかししたは
紅生姜を多めにばらまいて
のこり並べたら 朱色の、カシューシャ
けれどウインドウに映るわたし
お化粧ーこーこーこーこ過ぎる 
まるでもう少しで髭のボーカル 残念

どんなに ないてさけんでも
でてくるなみだしょうゆ味
どんどんからくなってしまうは
これじゃますますピラフになれない
あせる心を あおるかのように
あなたは 変わらずピラフをオーダー

あーピラフになりたい
あなたの好きなピラフに
あーピラフになりたい
あなたの息を感じたい
ピラフになりたい
ピラフになりたい
あーピラフになりたい
あなたの好きなピラフに
ピラフになりたい
ピラフになりたい

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