なんかヤバい(短編小説作BON)

短編小説

なんかヤバい(短編小説作BON)

なんかヤバい

博美は時計台の前にあるベンチに座っていた。
20ひきはいるアヒルをずっと眺めていた。
池の周りの鉄棒の上にきれいに並んでいる
かと思うと一斉に飛び回り、池に舞い降りる。

いいな、楽しそうだな。
博美は呟いた。

しばらく、その様子を眺めていた。
風は少しふいていたが、暖かい太陽が博美を
照らしていた。

10分ぐらい時間はたったであろうか。
博美はスマホで茂のラインをみる。

もう君の悩み聞くの飽きたよ。
昨日のライブあまり人入らなかっただの
あのmcすべったかもとか
万人受けする詞が書けないとか。
周りの反応気にしすぎって前にもいったよね
今の博美は魅力ないよ。
とても応援できないな。
前のほうがイキイキしてたし、博美しか書けない曲
たくさんあったよ。
そんなに周りがきになるならやめたら。
毎日毎日、博美のラインそればっかり。
しばらく、返信しないね。
会うのもしばらくやめよう。
博美が変わったらまた連絡ちょうだい。

ああ、今日はラインみるの辞めたと決心したのに

博美はため息ついて、スマホをしまう。

また、博美はアヒルを眺めた

一人の女性が近づく

あ、やっぱり博美ここにいたか。

珠美!え?なんで?ここにいると。

博美はさ、悩み事あると、この池にいつもきてた
じゃん。昔から変わらないね。詞もここで、よく
作っていたし。創作しているのかな。

いや、創作していないし、詞書けないし、メロディ
かけないし、彼氏に愛想つかされ振られるし。
さんざんよ。
茂さん。なんて?

人の目気にしすぎっ。疲れたって。

ははは、確かにそうかもね。

どうすればいいか。

陽にあたる。

なにそれ。

心が上向きになるのよ。
それとさ、こういう話してあげようか。
国民的代表曲のあの曲ってさ、よくよく考えたら、
書いた人自身のことじゃん。あのアーティスト自身
の人生振り返って思って書いた曲じゃん。
その心の部分が、聞いているひとにもどこかにあって
それで共感を得たんじゃん。
共感はあとからついてくるものよ。

そういう観点からいったら、今の博美は曲つくれなくて当然かもね

そうか。

じゃ、逆手にとってみれば。
今の博美の状態は?

周りが気になって、自分がない。どこいっちゃったんだよ。

それだよ。なんで?そうなったの?それを題材にしてみたら?

そうか。

周りを気にしすぎて自分を見失ってる人に勇気を
与えるかもしれないよ。

おお!そうだね

じゃあ、私もういくね。そこで詞を作っててよ
あとで見せてね、じゃ。茂さんもそのうち
戻るでしょ

珠美は颯爽として立ち去る

博美の表情は変わっていた。アヒルと同じ気分に
なった。博美はにこやかな表情でアヒルを見ていた

平松愛理- なんかヤバい

相手は何で 何を思って 何を云ってて
何を考え 何を期待し 何をしたいのか
やたらとらわれてる・・・とらわれてると気がついたとき
え~?! 自分がない。どこにもない。どこいっちゃんだよ

一番大事なのは 何よりもはじめに
自分のこと何者か知らなくちゃ・・・早く知らなきゃ。

私は何で、何を期待し、何が言いたくて
何を考え、何を夢見て、何がしたいのか
まずは探してみよう・・・探してみようもっともっと深く。
そしてもしも自分を愛せたなら 他人を愛せるよ

一つ好きなとこを  自分に見つけたら
誰かのこと許せたり好きになれたりするんだって!

こんなヤバい大人になるはずじゃなかった
ひどく嫌いでもない。だけど好きじゃない。この感じヤバい。

なんか・・・なんかヤバいのだけは分かる
まずは自分、何者か知らなくちゃ・・・早く知らなきゃ。


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