ゴールド　ダンボール

平松愛理

秘密の陣地は　たてこんだ路地の中
倉庫の裏側　２ｍ四方の場所
大人達には　そこにもう二度と
行っちゃいけないと　言われる度に
誓い合っては　スリル確かめた　WOW　WOW
あの日帰り道　集合した陣地で
もちよった　Treasure　ポケットから出したね
金の色紙　内側にまで貼ったダンボールに
入れた頃には　夕日が赤く染めて光らせたけど

もっと　輝いてたのは
もっと　まぶしかったのは
あの日　純粋なままの瞳
いくつ　季節がすぎても
そして　大人になっても
ずっと　憶えておきたい心

はやる心臓の鼓動を分かち合った
仲間も今では葉書さえ交わさない
考え抜いた手製の鍵を最後かけたのは
誰だったか尋ねる術も
失くしてしまったけど

今も心にまだある
金の宝石箱の
鍵を開けてみたい時がある
何も怖くなかったね
思うままに生きてたね
自分ひとりがHeroだった
誰も必ずもってる
遠く美しい時代
勇気が欲しい時　思い出して
いくつ　季節がすぎても
そして　大人になっても
ずっと　憶えておきたい心