ミスチルンTEA ROOM(歌詞分析）

ミスチルンのプロフィール

熊本県在住の女性フリーライター。学生時代にいじめられて鬱状態で病院に入院していたとき、 そのボロボロな状態で初めてミスチルを聴いた。今ではファンクラブにも入っていたり 「Ｙour Ｓong」という歌詞集もファンクラブに入っていないと手に入らないものも 普通に売ってあるものも両方ゲットしていたり、DVDも持っていたりスマホのレコチョクにも 購入したミスチル曲がいっぱい入っている大ファン。 今回は平松愛理さんの特別なファンであるBONさんに依頼を受け、 平松さんについての原稿を書くぞ！！と張り切っているが、 ミスチルの原稿になってしまいそう…？熱くなったり興奮すると、周りが見えなくなりがち。

部屋とYシャツと私

ミスチルン　さあ、今回は…何にしましょうか曲ということでお話があったので、定番のアレにさせていただきます。

BONさん　ばんばんち！アレですね。

ミスチルン　はい！アレです、「部屋とＹシャツと私」！！！やはりこちらは定番中の定番！！「部屋とＹシャツと私」のドロッとした愛、好きです。

BONさん　ははは。ミスチルンさんらしい感想ですね。平松ファンではなくても部屋Ｙは知ってるって方も多いですからね。

ミスチルン　ファンの入り口って感じですかね？曲の雰囲気とかはメリーゴーランドみたいなイメージで、「お願いがあるのよ～ あなたの苗字になる私」って入りから、ムードがあっていい！！そしてうらやましい！！「あなたの苗字になる私」かぁ、言ってみたい♡

BONさん　言ってみたいんですね(笑)

ミスチルン　歌詞の技を感じさせるのは、例えば「結婚する」とせずに「あなたの苗字になる私」としたり、「３日酔いまでは許すけど　４日目つぶれた夜　恐れて実家に帰らないで」など、よりリアリティを感じさせるような書き方になっていて、具体的なところがいいんだろうなぁ、と。「毒入りスープで一緒に行こう」は衝撃的な歌詞ですが、こんなに濃密な愛はなかなかないと思います。この歌詞そのものが、ものすごく濃縮された濃ゆ～いジュースを飲んでいるような、そんな感じ…。特にサビ(歌詞だけでなくメロディーなど含め)は覚えやすく自然に口ずさんでしまうのですが、部屋とＹシャツと、それだけではなく、「私」も磨いておく、というところが「私」もあなたのもの、という、自分自身も相手の価値観のなかのものとしてカウントしていると思うので、なんて健気で可愛らしいんだろうと思います。あと、サビではないですが「大地をはうようなあなたのいびきも歯ぎしりも　もう暗闇(やみ)に独りじゃないと安心できて好き」の歌詞も、なんて可愛いんでしょう。一番最後の「人生の記念日には君は綺麗といって　その気でいさせて」も可愛いですね～♡　真っ直ぐな「好き♡」で、きゅん、となりますね。「もし私が先立てば　オレも死ぬと云ってね　私はその言葉を胸に　天国へと旅立つわ　あなたの右の眉看(み)とどけたあとで」というそのピンポイントさもいい。胸がぎゅうぅっとなりますし、愛の深さを感じてしまう。やはり、具体的でリアリティのある書き方が技ですね。 BONさんに紹介してもらった「プロデュースの基本」には5の「アーティストと作品は寄り添わないことが大事」というところもあって、沢田研二さんの「勝手にしやがれ」をつくったときの阿久悠さん面白いなぁと思いながら読んでいたんですが、やはり曲はアーティストのイメージにすごく影響を及ぼしますよね。阿久さんが「勝手にしやがれ」っていう曲をつくりたいって言ったとき筆者の木崎さんはすごく驚いたみたいで。いくらなんでも謹慎明けから一年も経たないうちに「勝手にしやがれ」はないだろうと思ったらしく、でもその詩に描かれている主人公を「下北沢で飲んでいるときのふだんの本人に近いイメージ」って本に書かれていて、私自身ちょっと驚いて。「それまでは二枚目でロマンティックなイメージのカッコいい歌ばかりを歌ってきた」と本にもあるように、あたしの身近な人もジュリーさん好きであたしのなかのジュリーさんのイメージもそういう感じだったので、え、リアルはそういう人じゃないの？って。でもそれくらい歌のイメージの力ってすごいんですよね。だから平松さんの場合も、この曲はファンでなくても知っている人が多い代表的な曲だと思うので、この曲のイメージがアーティストの「平松愛理」をつくっている部分は大きいんじゃないかなと思います。平松さんが結婚して子供もいるんだって知ったとき、なんか勝手にびっくりしちゃったんですよね。

BONさん　あ、そうなんですか。

ミスチルン　はい、勝手にびっくりしやがれ、って感じかもしれませんが(笑)。だって、やっぱこの曲のイメージが強くて、でもこの曲の愛っていうのは、すごくロマンティックで、がっつり「家庭」とか「生活」っていう感じではなくて、歌詞にはすごくリアリティがあるけど、その前の段階からこれからを夢見て「お願いがあるのよ あなたの苗字になる私」～って歌っていると思うので、家庭の人っていう感じと、あたしのなかではイメージが合致しなくて。あくまであたしがそうだったっていう個人的な話であって他の人は全然違うかもしれませんが(笑)。

BONさん　ははは。ミスチルンさんの視点は面白いですね。なるほど。やっぱり平松ファン以外の意見を聞くのも新鮮でいいですね。

ミスチルン　ファンだと逆に書けないっておっしゃってましたもんね。でもあたしもファンになってきつつあります、曲によって違う表情を見せてくれる、平松さんのいろんな魅力に魅せられて。

BONさん　お、嬉しいです。ファンが一人でも増えるのは私としても嬉しいことなので。

ミスチルン　コンテンツにあふれている時代だと思うのですが、あたしより年齢が下の人とか平松さんを知らない人でも一度曲を聴いてみたらハマる人ゼッタイいると思います。それでは、今回はこんな感じで、ミスチルンとBONのTEA Time まったりトークでした(*^^*)！

BONさん　お、まったりトークになってる(笑)。　ははは、ではでは。