警備員 愛理
2015年作
警備員 愛理
警備員 愛理
SCENE 1 事務所
平松は少し広い部屋に一人で座っている
平松: あたしひとりなのかな?
一人の男性が入ってくる
圭三: はい、時間になりましたので、はじめます。
平松: あたし一人ですか?
圭三: まあそういうこともある。
平松さんね、小さいな。大丈夫。ハートがあれば大丈夫。
平松: はい。
圭三: ということで、自己紹介から。現場責任者のなかよし圭三です。
平松: なかよし圭三?おおはははー、笑っちゃいけない。
圭三: 名前でうけた。もうけもんだ。
平松: いや、ごめん、すみません。
圭三: 実は今日は夜勤明けなんだよね。
平松: す、すみません。お疲れ様です。
圭三: いや、大丈夫、10分ぐらいお話したら
ビデオみてもらう。その間、仮眠。
平松: はい、わかりました。
圭三: 夜勤明けだけど、はりきるぞー。
昔はスリムだったが、年輪ますことに
丸太ん棒のような体。
平松: ふふっははは
圭三: ちょっと、たって。体操
一人でもぐるぐる体まわしちゃうよー
平松: ふははっ、zooのような。
圭三: ぱわあっぷ体操終わり。
じゃあ、号令かけるからやってみて。
右向けー右!
かかとを90度開いて、1,2
そう、1,2.そうそうそう
左向け、左。1,2.
平松: こう、こうですか?
圭三: そう、意外とフットワーク軽いね。
平松: 意外とあたし動きまわるから。
圭三: いいね、そのまま回れ右、わからないか。
まわれ右の場合は、右足を、一歩分、後ろにして、
円を描くように回転してー、最後、右足を、ひっこめる。
そうそうそうー
平松: いい声してますね。
圭三: 趣味はカラオケ。アカペラとかやる。
次、もう一度、回れ右!1,2、3.
そうそう、いい感じ。次、右斜めー右!
これは、右足を、45度まげて、合わす。
もう一度、右斜めー右。
平松: なんか混乱してきた。
圭三: じゃあ、連続でやるぞー。左向けー左!回れー右、
左斜め左、はははー違うな。
平松: ちょちょちょちょ、こうでーこうだからー
こうか。
圭三: それは違う。はははー、不合格
平松: 不合格かー
圭三: あとで、ビデオ見るときに覚えて。
平松: あ、これ遊びじゃないのかー
圭三: はははー真面目にやらないと、また、回っちゃうぞー
平松: はへえーすみなせん。研究します。
圭三: これは警備の基本だから。
平松: でもなんか、かっこいい。軍隊みたい。
圭三: 真面目にその通りだよ。じゃ、席座って。
今日は寒いから、あったまったでしょう。
平松: すみません、あまり知らない世界だったので。
圭三: さて、軍隊みたい。という感想だったということで
そこから説明するかな。
平松: はい、宜しくお願いいたします。
圭三: われわれのは警備員。警察に似ているが決定的に
違うことがある。我々は一般人と同じ、警察ではない。
平松: それはわかります。
圭三: では、質問。あなたが交通誘導していたとします。
車が歩道に入ります。そこに、通行人がいたとしますー
通行人に(危ないので止まってください。)○か×か。
平松: 危ないのでとまって。OK
圭三: 体まわしてもらうぞー?ぶぶっー
平松: え?だめなの?なんで?
圭三: もう一度ゆうぞー。我々は警察ではない。一般人。
警察なら、命令口調でOK。我々は命令することはできない。
平松: あー!そうか。でもそしたらどうするの?
圭三: 申し訳ありません。只今、お車通ります。
ご協力ください。
平松: あー!
圭三: スーパーの近くに警備員いる?聞いたことある?
平松: あー!確かに。
圭三: 命令することはできない。お願いするんです。
平松: でもヤダと言われたら?
圭三: いい質問です。きかない人は諦めて通す。
次の通行人に協力願う。
平松: なるほど、諦めるんだ。
圭三: 法令できまっておる。法令的には、我々のいうことは
きかなくていい。
平松: え?どういうこと。
圭三: 我々のいうことを聞いて、事故したら、責任は誰か。
平松: え?誘導したひとがわるいー
圭三: ま、まわっちゃうぞー
平松: ええ?えええー
圭三: 我々は一般人。交通誘導はできるだけ
きいて、事故したら本人の責任。だから命令することはできない。
平松: 意外と奥深いなあ。
圭三: 今、スーパーの話したけど、警備員も種類がある。
問題、何種類あるでしょうか。
平松: え?種類なんてあるの?
圭三: 今度、アカペラの刑。
平松: ああああ~♪
圭三: いい声だな。でも今やらなくていいから。
平松: すみません、つい・・・・
圭三: 第1号業務、警備業務対象施設の
監視・巡回業務および人・車両の出入管理等
第2号業務、さっき話がでた雑踏警備
工事現場、駐車場、イベント会場等における。
第3号業務、現金等の輸送を行う際の強盗等に対する警戒
第4号業務、ボディーガード(用心棒)、身辺警護
平松: わあ~むずかしそー。
圭三: wikiにも書いてある。帰ったら、見てけーぞー。
今回は、大使館の入り口、第1号にあたる。
実務は、雑踏警備も含む。
平松: ん~。あまりぴんとこないなー
圭三: ん~まあ、法令で、すぐには現場でてはいけないことになってる。
まあ、ビデオ見て、勉強してよ。
さてー10分経った?
平松: 10分は経ちました、ふふっ。
圭三: 眠れぬー想いは~♪さあ、仮眠の時間だ、いづみちゃーん。
いづみちゃーん。
別のしきりにいづみちゃんをよぶ。
圭三: 最初の説明は終わったんで、お金関係と、ビデオみせてあげて。
いづみ: 了解しました。
圭三: WOMAN君がー♪あと、宜しく。
平松: ありがとうございました。
いづみ: 好きになって、よかったー♪
平松: はい?
いづみ: あ、気にしないで、口癖なの。経理担当のいづみです。
宜しくお願いします。
平松: こちらこそ宜しくお願いします。
いづみ: えーと、週4の希望で昼間でよかったですよね。
平松: はい、ごめんなさい、夜勤はできないので。
いづみ: 夜勤は女性はないですよ。日勤も、パートナーは男性なので、
女性1人にはなりません。
平松: そーだよなー。よく女性で通ったよなーここ。
いづみ: 大使館警備なので、ご年配には向きません。若い方を募集してます。
英語も使うので、随時募集中です。もちろん、男性の夜勤の方が
一番いいのですが、ご辞退される方もいるので。
平松: そうなんですねー
いづみ: ぶっちゃけ、時給890円ですし。
平松: あーははははっ、ぶっちゃけ。まー自分はどんなんだか知りたくて。
いづみ: そういう方も多いですよ。特に大使館警備は。短期も多いです。
平松: なかよし圭三さん、い~かんじだし。
いづみ: ひょうきんですけど、仕事はがっちりやるかたですよ。
平松: ちょっと楽しみ。
いづみ: ん~。まあ、やってみて・・・ああ、これを読んでサインください。
内容をいいますと、20勤務続いた方に、はじめてまとまった給料になります
20勤務に満たなくて、リタイアされた場合は申し訳ありませんが、
お給料はでません。1人前として、扱われるのは20勤務以降となります。
平松: はい。
いづみ: 20勤務までは見習い期間となりますので、20勤務を得て、初めて
給料が発生します。
そして、研修期間4日間も4勤務となりますが、お昼代500円
頂戴します。4日ですので、2千円。お給料から天引きします。
平松: はい。
いづみ: それから、くつのサイズはいくつですか?
平松: 22.5
いづみ: あるかな。大使館なので特別の靴をはきます。これはこちらで用意しますが
20勤務満たない場合は、買い取りとなります。こちらが4200円です。
平松: はあ。
いづみ: なぜかというと、靴って病気もちの人がいるので。
平松: あーつまり、水虫のこと?ははは
いづみ: 誰がはいたかわからない靴はきたくないですよね。だから揃えます。
平松: なるほど。
いづみ: あと制服ですよね。これもお貸ししますが、おやめになるときに
ここも云わなきゃいけないんですが、クリーニング出して
後日お返しください。そのままもってきますと、クリーニング代
請求という形になります。
平松: お金に厳しいところなんですね。
いづみ: というよりかは、そういう規則を設けないといけない、事例が複数あるので
平松: なるほど
いづみ: 制服は必ずお返し願います。ワッペンがありますよね。
それ着て、犯罪行為すると、わが社は潰れます。
平松: あらかじめ、辞めること前提で話しているような・・・
いづみ: 大丈夫よ。業界がそういう業界ですので。
逆にこういうこと云わないところの方が、怖いと思ってください。
平松: はい、勉強になります。
いづみ: ということでサインをお願いいたします。
平松はサインをする。
いづみ: 60分のビデオ2見ていただきます。
午後もビデオです。
プロジェクトZって知っていますか?
平松: あー知ってます。つばーめよー♪って、
いづみ: あれの、雑踏警備員特集編の回があって。
平松: へえー
いづみ: 万博の雑踏警備、これ結構見応えあるんですよ。
平松: 万博の・・。
いづみ: あたしたちは周りにファンがぶあっと集まるじゃないですか。
平松: ん?
いづみ: あ、もといです。イメージ的には熱狂アイドルファンを
制止させる係りです。
平松: ああー大変そう。
いづみ: これ見た後の、つばーめよー♪は感動しますよ。
平松: それいつ見れるの?
いづみ: 今から。
平松: わあ、楽しみ。
いづみ: でも遊びじゃないですからねーふふっ。
午後は、先ほどやっていただいた、警備号令のビデオです。
平松: ああ~午後は勉強会。
いづみ: ということで、今までのところでご質問は?
平松: 大丈夫です。
いづみ: では、これをお昼休み後までに書いておいてください。
銀行振り込み先情報です。
平松: わかりました。
いづみ: それではまた後ほど。
平松はビデオを見る。
SCENE 2 事務所
平松は事務所の扉をあける。
いづみ: あ、平松さん、おはようございます。
平松: 今日も宜しくお願いします。
今日はどんな感じなのかな。
いづみ: 今日は圭三さん夜勤明けの日ですので、
もうすぐこちらに帰社しますので、それまで号令の
練習をしていてください。
平松: わかりました。
平松はしきりのある部屋へ移動する。
しばらく、号令の練習をしている。
5分後、圭三が現る。
圭三: お、練習熱心だな、朝から、まわっちゃうぞー
平松: あたしもやる。
圭三: 朝から何の、ショーだ?!圭三まわる!
平松: へひひっ、平松もまわる。
圭三: では、今日は3日目、今日は午前が、実務の説明、
午後が、病院にいっていただきます。
平松: 病院?
圭三: これも法令で決まっているのだが、警備員になるためには
資格が必要となる。
平松: 資格。お勉強?
圭三: お勉強ではなく、体や心が病んでいないか、それの証明書が必要。
平松: ほお。
圭三: 法令に書いてある、刑務所に入ったことのある者、精神に異常が
ある者、覚せい剤使用者、そういったものは警備員になる
資格がない。まあ、みたとこ大丈夫だけど、法令で決まっているから
行ってきて。証明書もって、事務所に戻ってきたら、3日目は
時間前でも終了。また明日というところ。
平松: どこに病院がありますか?
圭三: 建物でて、右を向きそのまま150m直進、すぐに、KATSUMI医院
がある。
平松: KATSUMI医院ですね。めずらしい名前ですね。
圭三: 厳しいで有名なけーぞー。
平松: ええ?どんなの?
圭三: 行ってからのお楽しみ。では、今日は実務のお話をしよう。
平松さんが配属になる大使館は、ディズニー王国大使館
平松: ディズニー王国大使館!
圭三: なんか面白かった。ああ~圭三の顔がファンキーだったとか?
平松: ファンキー!りりしいファンキーですよお。
圭三: りりしいファンキーって何だ?まわっちゃうぞ~。
この国はある意味大変なんだ。
ディズニー王国は夢の国。夢の国だから、かぶりものをしている。
しなくてはならない。ここ重要、中に入っている顔を見てはならない。
わかる?宗教的なものだ。他の国も、女性の顔をみてはいけない
国がある。冗談ではないぞ。刑罰がくだるのだ。
平松: ええ~?大変。
圭三: まず、国の文化を学ばなければならない。私は他の国の大使館で
大使館の中のエレベータにのらなきゃいけなかったときがある。
3Fで扉が開いたとき、女性がいた、慌てて圭三は後ろを向き、
後ろで手探りでドアを閉めた。
平松: ほんとにぃ~?
圭三: ディズニー王国もそういう意味では大変だ。被り物を
していなかったら、即、目を手で覆い、ことなきを得ること。
平松: うわああ~
圭三: ディズニー王国はそんなに大きな敷地ではない。
車も大使用が2台、ドライバーの車1台。
出し入れをする。
平松: 車庫入れかー。
圭三: しばらくは車は運転できない。信用得ないとな。
平松: あ、よかった。
圭三: 他の国では、車も大変だぞー
いろんな車が入る国は、入り口で、危険物がないかチェック。
平松: どんなチェックを?
圭三: 危険物探知器、これね、かなりの重要な人の車のチェックね。
車に変なものついていないかチェック。
一人おかしなのいたなー。テンパりすぎて、車にがちゃがちゃぶつけて
もうその人はいないけどね。
平松: 大変そうーできるかなー
圭三: 大丈夫、ディズニー王国大使館の実務は、光る棒あるよね。
普通の車きたら、早く通りすぎるよう、方向に手を振る。
車の出し入れ中に一般車がきたら、車の方に、両手で棒もって、
一礼をして、しばし、待っていただく。
平松: あ、なるほど。
圭三: 難しいことはない。あそこはあまり人どおりもないし。
平松: 初心者にうってつけの場所。さすが夢の国!
圭三: やってみたくなった?
平松: ん。それならやれるような気がする。
圭三: じゃあ、こうしよう。本来は30時間、現場に出てはならないという
法令があるが、明日は現場で見る、ということで研修はどうかな?
平松: あ、そのほうがいいかな。
圭三: ここで話すよりわかりやすいけーぞー?
平松: はい。
圭三: じゃあ、明日はそうしよう。いづみちゃーん。靴って用意できたー?
いづみ: はーい、あ、靴ですか。平松さんの。あ、すみません24しかなくて
ちょっとこれ履いてみてもらっていいですか
平松: うわー強力長靴版みたいな。
圭三: 大使館だからね。らしくないとね。
平松が履く。
平松: ・・ちょっとぶかぶかだけど大丈夫、このチャックをしめれば。
圭三: よし、じゃあ決まりだ。さ、私は仮眠のお時間。
眠れぬー想いはー♪
平松: あなただけーじゃーないー♪
圭三: まわっちゃうぞお~?!
平松: ふははは。
圭三: また、たいくつかもしれないけど、ビデオ見てて。
あと、午後、KATSUMI医院ね。
平松: わかりました。
SCENE 3 katsumi医院
平松は扉を開ける。
受付: こんにちわーこちらにどうぞ。
平松: はい。
受付: 本日はどうされましたか。
平松 いや、大使館警備をやることになって。
証明書が必要なようで。
受付: 承知いたしました。大使館警備ですね。
それでは、そちらの席に座ってお待ちください。
平松: KIX-S?
受付: はい。
‘
平松: いや、名札がそうなっているから。
ここ、KATSUMI医院ですよね。
受付: はい、ここのお客様は小さなこが多いんで
ニックネームの名札をつけています。
平松: 面白い!
スタッフ:KIX-Sさんokです。
受付: では、平松さん、診察室1にお入りください。
平松: はい。
平松は診察室1に入る
KATSUMI:こちらにどうぞー。今日はどうされました?
平松: いや、大使館警備をやることになって。
明書が必要なようで。
KATSUMI: 大使館。すごいですね。
平松: まだよくわからない。
KATSUMI: 英語とか話せるんだ?
平松: ちょこっとだけ。
KATSUMI: 大使館警備ってどんな仕事ですか?
平松: 車誘導とか、偉い人の警護?やってみるまでよくわからない。
KATSUMI:今度の機会にどんな感じが教えてください。
私的も興味あってね。じゃあ、サインしときますね。
平松: ええ?もう終わり?
KATSUMI: KATSUMIと。はい、これね。
平松: サインが大きい、色紙のサインみたい。
KATSUMI: しまった、いつものくせで。
平松: まあ、これでも大丈夫。かな?
KATSUMI: あそこの警備会社でしょ。大丈夫。
では頑張ってください。
平松: ありがとうございました。
受付: 今日はこれで結構です。
平松: ええ?ただ?
受付: あそこの警備会社でしょ。大丈夫。
平松: ありがとうございました。
平松はKATSUMI医院を出る。
事務所に戻り、ドアを開ける。
いづみ: お疲れ様です。
平松: 異常に早かったんですけど。
いづみ: まあ、普通ですよ。
平松: こんなに大きいサインなんですけど。
いづみ: あのひと、たまにやるんですよねー
まあ大丈夫です。
平松: まだ、13時25分ですけど、これで終わりでいいんですか?
今日、圭三さんに云われて。
いづみ: 圭三さんから、言付けがあります。
今日はもう帰ってもいいです。
が、明日は現地集合になります。
現地はディズニー王国駅のA1出口を上がったところで
7:45分、集合です。時間厳守です。
遅れた場合、自力できていただきます。
心配ならば、帰りがてら場所を下見しといてください。
そういう意味で今日はこの時間で終了です。
平松: 時間厳守は大丈夫だいえど、方向音痴で。
いづみ: ここから1駅なので、帰りみてみもいいですよ。
平松: 大丈夫。時間厳守します。
いづみ: では、あした、頑張ってください。あ、靴。
平松: あ、はい。ありがとうございました。
平松は事務所をでる。
SCENE 4 ディズニー王国駅A1出口前
圭三が階段登ってくる。
圭三: お、早いじゃん。ここでこない人も多いが。
平松: さ、寒い。
圭三: じゃあ、じゃあ、回りながらーいくー?
平松: もう、一発ねた、ふふっ。
圭三: ここから2分ぐらいのとこだから。
平松: 頑張ります。
圭三: ついてきて。迷うこともないけど。
平松: はい。
現場に到着し、ロッカールームにいく。
圭三: では、このとなりの部屋が女性更衣室だから。これに着替えてください。
でも貴重品は置かないで。共用部で。ここは常に誰かはいるから。
平松: 服も貴重品なんだけどなー
圭三: ライブ服ではないよね?
平松: あ、全然。
圭三: 基本、自分らが警備だから。
平松: あ、そうか、ごめんなさい。
平松は隣の部屋に行き着替えて、共用部屋にはいる。
圭三: 大丈夫?
平松: ちょっと大きいけど、大丈夫です。
圭三: 紹介します。純直さん、25歳、イギリス帰り
純直: すみただ。といいます。
平松: 宜しくお願いします。
圭三: 英語ばりばり。
純直: そーんなんでもないですよ。
平松: 珍しい名前ですね。歴史の武将の名前みたいな。
純直: この名前は気に入っています。ピアノもっていますか?
平松: ピアノもっていますけどーなにか。
純直: ピアノもっている女性に憧れてて、君とピアノと、みたいな感じで。
平松: 部屋とyシャツとーみたいな?
純直: そうそう、そんな感じみたいな。
平松: くふうー面白い、どのくらいこのお仕事はされていますか。
純直: まだ、1ヶ月、でも半年やったらやめる。
どういう感じかしりたかったんで。
圭三: さあ、もうそろそろはじまりますよー
平松さん、そのバッグそこのソファーに置いておいて。
ではでましょうー
3人部屋をでて、建物の前に立つ
圭三: 交代式はじめます!敬礼!
夜勤: 夜勤帯、異常なし、報告事項なし。
圭三: 了解!交代式終了!敬礼!
夜勤は去る
圭三: 平松さん、今日は見学です。純直さんの動きをみていてください。
平松: はい。
圭三: 入り口の右側が外人さん、左が純直さん、その横でみていてください。
平松: わかりました。
圭三: 私は、ほかの大使館をみにいってきます。昼には戻ります。
純直さん、ちょっと宜しくお願いします。
純直: 了解!
圭三は去る
純直: it's bitting cold today,yah,phil?
Phil: hang in long enough,ya, ha.
平松: わ、すごい、べらべら。
純直: そんなことないよ。あ、Phil、MS.Hiramatsu is here.
Phil: nice to meet you.こんにちーは。
平松: 宜しくお願いします。めっちゃ緊張するー
純直: 仕事はシンプル。車を出すときの誘導、
車出している間に、車きたら、まっていただく。
あと、ここは駐車されるとまずいので、
停めているのみかけたら、移動していただく。
それだけ。
平松: ずっと、ここ?
純直: そうだよ、たまに休憩、さっきの部屋で。
平松: 寒っ。
純直: それはつきものだね。しょうがないね。
今日の夜勤のひとはもっとつらいだろう。
警備員はわたわた動かないのも仕事。必要以外動かない。
平松: 甘くみてた。
純直: 今日、雪が降るらしいよ。
平松: ええー
純直: めずらしく、-3度
平松: 夢の国なのにー
純直: うちらは、一般人からしたら、キャストだよ。
楽しそうにやらなきゃ。
平松: 最近、イベント、屋内だったからなー
純直: Phil,when will go to your hometown?
Phil: end of January.but seriously towr.
I'll back here in April.
純直: OH,I see.平松さん、2月から2ヶ月間、philさんの代わり。
多分、平日昼間はそうなるよ。
平松: 12時間拘束だよね。耐えられるかな。
純直: あとで、ホットコーヒー奢るよ。
12時、平松は黙ってたっている。
圭三が近づく
圭三: 元気ねえなー、平松さん、お昼。
30分、お昼弁当買ったから食べて。
休憩室に置いてある。
平松: ありがとうございます。
平松は休憩室に入る。
中では外人が休憩している。
Stones: このバッグあなたの?
平松: あ、はい。
Stones: ごめん。香水少しこぼした、ごめんなさい。
平松: あ、
Stones: 大丈夫。もう、拭いた。大丈夫。
平松: あ、・・はい。
Stones: ランチ?
平松: はい。食べます。
机に置いてある、弁当を開ける
平松: ガテン系な弁当ー
Stones: 今日は寒い、力つけて、頑張って。
平松: はい。あなたは何の仕事で?
Stones: 私は大使の運転手。
平松: 運転手かー。被り物しなくていいの?
Stones: 捕まります。だから特別免除。
平松: あなたは、どうやってこの仕事に?
Stones: 私は人生やりたいことやってきた。夢の国に恩返しさ
平松: かっこいい。
Stones: あなたはまだ若い、完全燃焼するべきだ。
平松: はい。
Stones: おお、時間だ。では、ごゆっくり。
平松: ありがとうございます。
Stonesは部屋をでる。
平松: くっさー。この香水。すごい匂い。どこの国の人だ?
ああーでもここあたたかい。凍りそうだったー
無理かなあ。この仕事。・・決めた、今日でやめる。
お金はいるどころか、いくらかお金払ってもいいや。
圭三がはいってくる。
圭三: どうだー?
平松: すみません。いくら払えば、辞めれますか?
圭三: ・・ん、辞めるのか。どうして。
平松: 気温なめてました、野外イベントは結構あるけど、
動いて、声もだしていたので。気にならへんけど。
動くことがなく、寒い。
圭三: まあ悪い日にあたっちゃったな。今日は寒い。
ここまで寒い日はそんなにないが。
平松: これで12時間勤務はきつい。
圭三: 残念だなあ。お金でないぞ。
平松: いや、確かいくらか払うんですよね。
圭三: そうだなー靴代の4200円と弁当4日分2000円
6200円
平松: 払います。
平松は6200円を渡す。
圭三: 6200円、確かに。じゃ、靴はあなたのだから。もってって。
平松: あたし、いいです。イベントでも履くことないだろうし、寄付します。
圭三: いいのか?
平松: 1日あたし、履いたけど、使えたら使ってください。
圭三: あと、服はクリーニングして、郵送でもいいぞ。
平松: 了解しました。
圭三: じゃあ、このままもう帰っていいぞ。
平松: いえ、今日は8時まで頑張ります。けじめです。
圭三: お金でないぞ。午後から雪降るぞ。
平松: 今日は耐えてみせます。
圭三: ガッツあるのにもったいないなー
とりあえず、そしたら30分したら出てきて。
19:56 圭三が叫ぶ。
圭三: 交代式はじめます!敬礼!
日勤帯、異常なし、報告事項なし。
聡: 了解!交代式終了!敬礼!
圭三: 平松さん、お疲れ。あなたはがんばった!
平松: ありがとうございます。お会いできてよかった。
純直: お疲れ様です。
聡: 見慣れないかただが・・。
圭三: 今日だけピンチヒッター!
聡: おお~今日は寒かったでしょう。雪も降っているし。
平松: 今夜あなたも大変。
聡: 思い出さない夜はないだろう・・・。
平松: あ~~。しみる~。
圭三: 電話、いづみちゃんから。
平松: はい、平松です。
いづみ:話は圭三さんに聞きました。服はクリーニングして郵送お願いします。
平松: 了解しました!
いづみ:好きになってよかった~。
平松: ん。
いづみ: これ別れの曲だから。
平松: あ、そうそう。
いづみ: じゃ、またね。どこかで。
平松: はい。
圭三: 終わった?じゃ、平松さん。
握手をする。
圭三: いろんなやつを見たが、あなたは忘れなれないね。
ありがとう!またどこかで!
平松: ありがとう!
平松は去る。
SCENE 5 平松の家
娘: あのさーねーバックとかない?
平松: バッグ?バック?最近使ってないやつはそこの押入れ。
娘: わーなにこれ、香水?くっさ!なにこの臭い。あ、これ?
平松: あーそれそれ、懐かしいなー
娘: 懐かしいねとかじゃなくてさ、この臭いなにこれ。
平松: ディズニー王国大使館警備のときに使った鞄。
娘: あ、1月の終わりの時の体験学習?これかわいいけど、くっさ!
携帯が鳴る。平松がとる。
平松: 知らない番号だなー。はい、平松です。
圭三: あ、ABC警備のなかよしと申します。
平松: あ!あの、ディズニー王国大使館の!まさにGood Timimg!
圭三: よくわからないことを!まわっちゃうぞー!
平松: ひはははは。懐かしい、お元気ですかー。
圭三: さらに年輪まわしております。
平松: ふははっ、今日はなにか・・。
圭三: いやね、印象に残っててね、今も募集してるんですが。
夏だから、寒くはないぞー
平松: あ、いやー今度は暑そー。いや、今仕事ついちゃっててね。
圭三: そうかー。それは別にいいんだー
平松: ん?
圭三: 平松さん、声よかったよね。今度、趣味でうちのグループで
ハモでぶやるんだけどやってみない?
いづみちゃんもいるし、純直君、聡君、KATSUMI君、KIXSもいるぞー
平松: え?!!なにそれ、なにそれ!みんなに会えるの?
それも、ハモでぶで。すごい!やるやる!
圭三: じゃあさ、今度の日曜、銀座線のって再会して歌うぞー
平松: ぜひ、やります!
圭三: あとで、メール送るよ。
平松: 宜しくお願いしまーす。
電話を切る。
娘: なに話してんの?
平松: ひゃー嬉しいー
娘: いや、バッグ探してるんだけど。
平松: その香水のあげるー
娘: いらね。
平松: ははははっつ。
<END>