POSTLADY 平松愛理

2012年作

平松愛理

POSTLADY 平松愛理

平松愛理

POSTLADY 平松愛理

ここは郵政民営化される前のお話。この話はフィクションです。 愛理は非常勤のパートとして働く郵便局員。 彼女は郵便局員の正社員になりたいが、試験が難しく 1度試験に落ちている。なれるように日々頑張っている。

SCENE 1

D郵便局集配課。それぞれの机は棚で仕切られている。 彼らはいくつかの郵便物をメールバスケット(ファイバー) から取り出しそれぞれの仕切られた棚に仕分けしている。 これを大区分という。棚には担当者の名前が書いてあり 普通便を仕分けしている。その横にはおおきめに区切られた 棚がある。他のメンバーは大きな郵便物の仕分けをしている。 がざものと呼ばれている。 4人普通便をやる人がいて、4人ががさものをやっている。 8人がそこで作業している。 がさものを種分けしている女性がいる。愛理である。 KOBE MEETINGのシャツを着てブルージーンズを 履いている。非常勤は制服がない。ただ、胸に名札をつけている。

アナウンス:おはようございます。郵便課からお知らせです。 朝の分の区分が終わりました。抜き出しをお願いします。

浜野氏:  愛理さん。全部抜き出して持ってきてくれる?

愛理さん: わかりました。

浜野氏:  ああ、これ持ってって。

浜野氏はファイバーを動かし台車に乗せて渡す。

浜野氏:  いい?宜しく。

愛理はそれを運びながら郵便課エリアにいく。1棚は約40 の棚があり、エリア39に入っている郵便物を次々にカゴに入れる。

愛理さん: あれ?

愛理はエリア39に入っている郵便物を見る

愛理さん: うちのじゃないや。

愛理はその束を誤区分処理カゴに入れる。

愛理さん: 40通?50通?間違い多いや。間違いなきゃ今日朝 配達できるのに。間違い多い。

愛理は抜き出し続ける。8:30になりベルが鳴る。アナウンスが流れる。

アナウンス:さあ仕事をしましょう。今日もラジオ体操からはじめます。

愛理さん: 時間だ。急がなきゃ。

愛理は小走りに抜き出しをする。後方に同じ非常勤ユウメイトの浩二がいる。 浩二は煙草を吸っている。

愛理さん: ちーす。

浩二:  ちーす。

愛理さん: 体操しないの?

浩二:  誰がやるんか、ばからしい。

浩二は煙草の灰を床に落とし踏みつける。

浩二:  ベルが鳴ったら煙草の時間さ、他の正社員みてみろよ。 寝てるヤツだっているんだぜ?!

愛理は浩二のエリアの人たちをみる。体操やっている人もいるが 寝てる人や煙草すっている人がいる。

愛理さん: そのようだね~。

浩二:  俺のエリアの郵便物あった?

愛理さん: 46区?ちょっとあったわ。

浩二:  わかった。後でとりにいこう。

愛理さん: じゃあお昼ね。

浩二:  じゃあ

愛理は自分の場所へと戻る。

浜野氏:  おお、サンキュー。これで全部?

愛理さん: はい。

浜野は体操をする。内田と時浦はまだ作業している。 が内田が作業を止める。

内田氏:  へい!とっきー。時間だ、ずるはするなよ?!

時浦が作業をとめる。

時浦氏:  今日は勝つぜ。勝負だ!

彼らは体操を始める。

浜野氏:  (小声)奴らはほんと体育会系だな

愛理さん: (小声)そうですね。

体操が終わり新堀副班長がエリアの中心に立つ。

新堀氏:  おはようございます。今日は12月14日月曜日です。 今日のミーティングを始めます。雨は降っていませんが とても寒いです。健康には気をつけてください。 そしていつもいっていますが・・。再度確認です。 自転車に乗る際には編みひもをかならず縛ってください。 今日の年賀状の数は、え~と。

新堀は眼鏡をいじり、プリントを見る。

時浦氏:  (小声)じいさん、まだ寝てるんじゃねーか?

内田氏:  (小声)ははは

浜野が新堀に近づき、囁く。

浜野氏:  全部で117000

新堀氏:  117000、今日は副班長は6Fに年賀状室を設ける。 副班長は子区分が終わった段階で6Fにいって作りましょう。

新堀は池内を見る。池内は頷く。

新堀氏:  さあて、が~んばりましょう。今日のかけあいは・・・。 ’安全確認よし’ STAFF:安全確認よし!安全確認よし!安全確認よし!

新堀氏:  がんばりましょう。

彼らは働き始める。

愛理さん: 今年の年賀状はどのくらい届くんでしょうね?

浜野氏:  ん~そんなんじゃないんじゃねーか?毎年減ってきてるしな。

愛理さん: 不況で?

浜野氏:  それもあるだろうけどある会社は社員間の年賀状をやらないよう 呼びかけているところもある。年賀状は古き伝統だ。 わかいもんはやらないヤツもいるだろうしな。 ともかく愛理さん、君も6Fで年末高校生ゆうめいとと一緒に やってもらうことになるよ。これらの高層マンションのヤツね。担当!

愛理さん: やっぱり?

浜野氏:  先生~お願いします~。

愛理さん: ははは、先生?私の先生は浜野さんでしょ?

浜野氏:  そのエリア最近、俺やってないし、だから君が担当。

愛理さん: ほんと、そう思う?

浜野は愛理が持ってきた郵便物を見る

浜野氏:  これで全部か。そんなんじゃないな。やろうか。

愛理さん: はい。

彼らは始める。

SCENE 2  

小包到着場及び郵便車庫B1.10:08 愛理は自分が運ぶ郵便物を運ぶ。時浦も一緒にいる。 時浦はグループの小包を区ごとにわけている。 他のスタッフもおり、同等のことをやっている。 が、愛理のグループは時浦しかいない。

愛理さん:  手伝いましょうか?

時浦氏;  ああ、もうすぐ終わんよ、愛理、でかいカートあっちに戻しといて。

愛理さん:  わかりました。

時浦氏:  気をつけてな!重てえからよ。

愛理は風呂がまみたいなカートを運ぶ。他のグループのスタッフが愛理に近寄る。

スタッフ:  ねえ、これそっちのだろ?

愛理はその小包を見て言う。

愛理さん:  そうだと思います。

スタッフ:  そうか。

スタッフはその小包を愛理に渡す。愛理はカートを隅っこにおき時浦のところへ戻る。

愛理さん:  時浦さん。38区の小包です。

時浦氏:  あ?みせてみ?

時浦は小包を見る

時浦氏:  くそ、間違いばっかしがって!一度出発したらもう配達しねえからな!

愛理さん:  (苦笑い)

内田があらわれる。

内田氏:  あ?もう並べたのか?

時浦氏:  うっち~。おせえよ。みろよ。お前の区だけいっぱいあるぜえ。

内田氏:  くそ、多すぎるよ。全部終わるかあ?

時浦氏:  早くやれよ。俺も早くやって終わらせたら手伝ってやんよ。

内田氏:  きても無駄だといいたいところだけどね~

時浦氏:  ははは。おい!愛理の分はあれだ!

愛理さん:  はい。

時浦氏:  おい!お前が4F出るときまだ、安達はいたのか?

愛理さん:  はい、いました・・。

時浦氏:  おっせーえよ!41区だろ?俺だったら終わらして、10時前に ここでてるよ!のろまめ。

愛理さん:  (苦笑い)

愛理は自分が配る小包を見る。大きなバイクの音が聞こえる。バイクから降りる 男がいる。茂浦である。大きな音を立てながらバイクのエンジンをきり 小包を持って事務所へいく。課長がそれを見て彼に言う。

課長:  茂浦君!あんま大きな音たてるな!

茂浦氏:  (小声)るせ~ばーか。

茂浦は小包を机の上において、スタッフに言う。

茂浦氏:  まるつう!

スタッフ:  おい!なぜここに置く?!

茂浦氏:  は!

茂浦はバイクのところにいき乗る。愛理と目があう。茂浦は愛理を しばらくにらむ。そして運転して去る。

スタッフA: なんだあれは!!頭にくる!

スタッフB: 構うな。忘れろ。いつか彼は首になる。俺が4Fに持ってくよ。

課長:  いかれてる。

愛理は時浦言う。

愛理さん:  私を嫌いみたい。

時浦氏:  気にすんな!くそだよ。なんだあれは?見ろ。みっともない! ヤツは服の着方もしらんのか?愛理が嫌いだ?上等じゃねーか。

内田氏:  ああ、そういえば、大倉株式会社の受付嬢に手を出そうとしてるみたいだぜ。 だけど、ははは、その人は迷惑に違いない。

時浦氏:  愛理。あいつとは付き合うなよ?安達のほうがまだましだ。 ま、俺は嫌いだけどな。

内田氏:  は、確かにな。

愛理さん:  (苦笑い)

愛理は自分が運転する車へ行き、ポケットからキーを取り出し、車を少し動かし 郵便物を運びいれる。時浦が愛理に近づく。

時浦氏:  愛理。この小包頼むぜ。今日、うっち~手伝わないといけないが、 ここに寄ってると時間短縮できねえんだよ。

愛理さん:  わかりました。

時浦は小包を渡す。愛理は運転する。

SCENE 3

郵便車の中。愛理は荷物を運んでいる。

愛理さん:  (独り言)時浦さんはいつもいうことが荒いわ、よく飲んで、よく働き、 荒いこという、そうだわ。安達さんがかわいそう。子分みたいだもんね。 でもそんなことは言えないわ。それいったらバランスがくずれちゃう。 私、非常勤だし、面白いことは言わないほうがいいかもね。 だけど、茂浦は・・。時浦さんが嫌うのわかるわ。だってほんと厭だもん。 だけど、なぜ彼が私を睨むのかわからないわ。彼に厭なことしたかしら?いいえ。 彼はいつもトラブルおこして怒っているもんね。

愛理は運転を続ける。信号を左に曲がり、車をとめる。車をロックしキーを抜く。 車を降り、車の後方へ行き、キーを差し込み、カギを解いてドアを開け小包をとる。

愛理さん:  さて、時浦さんが出した小包からやっちゃうか。・・だけどなんで私がこれ配達 しなくちゃいけないの?時浦さんが忙しいのはわかるけど・・、仕事早いし、 だけどあたしも忙しいのに。

愛理は小包を持ち、ドアを閉め、ある会社の入り口に行き、入り、受付にいく。誰もいない。

愛理さん:  すみません。郵便局です。この小包にサインしていただけますか?

ある女性スタッフがゆっくり現れる。

愛理さん:  すみません。郵便局です。

女性:  (小声)郵便局嫌いなんだよねえ~

愛理さん:  え?

女性:  いえ。

愛理は小包から配達証明書を抜き取り机の上に置く。

愛理さん:  ここにサインかスタンプお願いします。

女性:  (ため息)会社印だけでいいかしら?私のサインはいらないわよね?

愛理さん:  大丈夫です。

女性:  ここに私のサインは書きたくないの。彼が見るから。

愛理さん:  え?

女性:  あ、気にしないで。独り言。

女性は会社印を押す。

愛理さん:  ありがとうございます。

女性:  (小声)他の方は親切なのにね。

愛理さん:  ・・・・

愛理は出口に向かおうとする

女性:  あ、待ってください。これ誤配です、これ誰かが書きとめ間違えたみたいです。

愛理は女性に近づく。

愛理さん:  書留ですか?

女性:  この手紙、メールオープナーで開けてしまいました。でも切るときには気づかなくて。

愛理さん:  そ・・うですか。これは・・・。

女性:  おたくの’誰か’が誤配したものよ。

愛理さん:  わかりました。気にしないでください。こちらのミスです。

愛理は配達証明書と誤配メールを持って出る。

愛理さん:  まずいわね。

愛理は車へ戻り、ポケットからキーを取り出して、エンジンをかけ、窓の前の棚にそれらを置く。

愛理さん:  なんであの人怒ってるんだろう?あ!わかった!茂浦だ!内田さんがいってたわ。 彼は仕事中、受付嬢デートに誘ってるって。わかった、だからだ。

愛理は運転する。

SCENE 4

郵便局食堂。7F。12:41、愛理は浩二が昼食をとっているのが見える。 愛理はランチトレイを持って浩二のところへ行く。

浩二:  愛理、遅いね。あれ?今日それだけ?

愛理さん: 今日そんな気分じゃないのよ。

浩二:  ああ、おかず狙ってたのに。

愛理さん: 何それ?健康的でしょ。お魚。

浩二:  いや、100円の小皿のやつとか。

愛理さん: 今日はいいわ。

愛理は食べだす。

愛理さん: それ美味しい?

浩二はカレーライスを食べている。

浩二:  美味しくないよ。見てよ。これルーだけじゃない?野菜見えないよ。

愛理さん: 溶けてるんじゃない?ふふっ

浩二:  そう思うか?

愛理さん: お金貯めてるんだもんね、しょうがないよね?ふふっ、よく食べるのに 無理しちゃって。

浩二:  俺わな、新しい車ほしいんだ。

愛理さん: 車ねえ~。男って現実性ないわね。

浩二:  お前の彼のこといってんの?

愛理さん: あいつもちょっと金の使い方しならいんだよねえ。

浩二:  男はロマンなんだよ。わかるか?

愛理さん: わからない。全然。

浩二:  今日は機嫌わるいな。仕事どうだ?今日遅かったが。

愛理さん: 大変。忙しい。でも今日はトラブルがあってねえ。やだ。

浩二:  何?

愛理さん: ある会社の受付の人から誤配の手紙もらったのよ。 その手紙はメールオープナーで切られているのよ。

浩二:  ひでえな。お前の責任?

愛理さん: いや、書留だから、私の責任じゃないわ。課長に渡してきた。

浩二:  お前の責任じゃねえんなら、いいんじゃね?課長に渡して終わりだろ?

愛理さん: そうね。なんか厭な気分がするだけ。

彼女は食べる。

SCENE 5

11班エリア。時浦と内田は将棋をしている。愛理はすでに大区分をしている。

時浦氏:  じゃ、これはどうだ?大手!

内田氏:  あ、くそっ、待て、待て。

時浦氏:  負けを認めろよ。

内田氏:  いや、まだ・・。

時浦は時計を見る。時浦は愛理と目線が合う。

時浦氏:  1:40.まだ5分ある。彼女もうはじめてやがる。みな。 フライング。ばかだね~

内田氏:  彼女はまじめだから、午後の仕事はやく終わらせたいんじゃないか?

時浦氏:  終わらせたい?終わったら、ワープロやって資料作ってんじゃね~か。

安達氏:  とても助かっています。

時浦氏:  助かっている・・。確かにな。だけど俺は敢えて言うぜ。ばかじゃね? 非常勤なんだからよ、俺だったらぜってえやんねえけどな。 (大声)愛理さんよ!どうだい?

愛理さん: ひどいです。ダイレクトメールが入っていて、とても多い。

時浦氏;  (他のメンバーを見て)たくさんのDMだってよ。、しゃーねーやるか。

内田氏;  このゲームはドローだな。

時浦氏:  ああ?俺の勝ちだろ?

突然茂浦が怒った形相で課長席へと向かう。。

時浦氏:  ・・なんかまたやったんじゃねーの?くそが。

田崎課長が叫ぶ。

田崎課長; こっちに来い!茂浦君。早く!

茂浦氏:  うっせーな。

田崎と茂浦は話しは見ている。他のメンバーは少しその様子を見ている。

田崎課長: いったいどういうことなんだ?君は書留誤配しやがって。 それどころか、開封もされてしまって。

茂浦氏:  開封したのは俺じゃねえ!

田崎課長: やかましいわ。黙ってきけ!

時浦は他のメンバーに言う。

時浦氏:  くそだな。さ、みんなやろーぜ。

彼らは郵便課エリアへ行く。

愛理さん: ・・やっぱりトラブルになった。

愛理は目をそっちのほうへやる、時浦がそれを見て言う。

時浦氏:  くそはほっとけ。時間の無駄!

愛理さん; ・・・

愛理は仕事を始める。 田崎課長の席。電話が鳴る。田崎はとる。

田崎課長;  集会課、田崎だ。何だ?

スタッフ:  課長、集配課にコールがかかっています。つなぎます。

田崎課長:  誰だ?わしは忙しいんだ。

スタッフ:  竹之内株式会社さんからです。書留のことについてです。

田崎課長:  わかった、わかった、つなげ。

田崎は電話機のどこかを押して話し始める。

田崎課長;  もしもし、集配課長の田崎です。書留についてですね。

男:書留のことでお伺いしたい。昨日、弊社の大阪地区の人間から 書留でうちで送った。だが、まだうちらは受け取っていない。 社内で送った人間に問い合わせたが、彼は言った。 ちゃんと送ったと、郵便局員がいうには今日の朝、届くと言ってた。 今日の午後、社内で使う資料だ。何が起こったのか説明してほしい。

田崎課長;  ・・その件についてですが、謝罪しなければなりません。 先ほど、わがスタッフに事情をきいたところ、誤配したことが判明 いたしました。

男; 誤配だと?書留なのに?意味ないじゃないか!

田崎課長;  おっしゃるとおりでございます。申し訳ございませんでした。

男: で、そのメールはどこだ?早く配達してくれ。

田崎課長:  もちろんでございますが、もう1つ謝罪しなくてはなりません。

男; なんだ?

田崎課長;  誤配したところの企業さんが事故で封を開けてしまったのです。 男;封をあけただと?誤配して封を開けられただと?なんだそれは? 封を開けた企業はどこだ!

田崎課長;  ええ。。、

男;  そこまでしといて何も言わないつもりか?

田崎課長:  ・・大倉株式会社さんです。

男;いったいぜんたいとういうつもりだ?何が起こってる? ちゃんと教育してんのか?とにかく早くもってこい!

田崎課長;  わかりました。

田崎は受話器を置く。

田崎課長:  (茂浦を見る)クレームだ!

田崎課長は新堀が目の前を通る。課長は新堀に言う。

田崎課長:  新堀さん。こいつまたやりやがった。竹之内会社にいって 謝罪してこなくてはならん。一緒についてきてくれないか。

新堀氏;  わかった。

新堀は茂浦を見る

新堀:  ・・粗品でも探そう。

田崎課長;  頼む。茂浦!こい!叱ってやる!

田崎課長と茂浦は部屋を出る。 新堀は池内に会う。話しかける。

新堀氏:  池内さん。課長と一緒に竹之内にいかなくちゃいけない。 彼がまたやった。だから・・。

池内氏:  わかった

新堀はエリアを出る。他のスタッフが、午後の配達分のメールを持って 戻ってくる。池内はスタッフにいう。愛理もきく。

池内氏: みんな聞いてくれ。新堀さんはやることが他にできたので 午後、ここにいない。だから小包は互いに手伝うようにしてくれ。 私も手伝う。

時浦氏:  あの、ばかなヤツのせいでか?

池内氏:  ・・ああ。

内田氏:  くそっ。いつもいつもだ、ヤツは! 見ろよ。ダイレクトメールの山!

池内氏:  私もやるから。やるから。

浜野氏;  でも、6Fの年賀状室の準備があるんでしょ?

池内氏:  ここ手伝った後にする。他のエリアの班長たちにいっておく。 はじめてくれ。私は37区やる。

彼らは働き始める。時浦が愛理に近づく。

時浦氏:  おお、君はよく働くなあ。あの馬鹿よりかは使える。 ヤツの代わりに常勤になったらどうだ? とにかく、午後も小包頼むよ。時間あんだろう?!

愛理さん:  ・・はい。

浜野氏:  おいおい、あんま彼女いじめんなよ。非常勤なんだからさ。

時浦氏:  浜野はラッキーだよ。彼女フライングしてんだからな。

浜野氏;  わかった。俺が小包手伝うよ。

時浦氏;  ははは、’誰か’のやってくれよ。誰かの!

浜野氏:  はは、誰かのね。

愛理さん:  (苦笑い)

彼らは仕事を始める。

SCENE 6 

ドトールコーヒーショップ17:30 愛理と敦はコーヒーとサンドを運んで禁煙席へ行き座る。

愛理さん:  (ため息)

敦:  どったの?食べないなら俺がたべちゃうぞ?

愛理さん:  これはあたしの!

愛理はコーヒーをすする。敦は食べる。

敦:  う~めえ。こいつはスパイシーだ。

愛理さん:  聞いて。茂浦がまたやったの。

敦:  え?

愛理さん:  朝、あたしが配達したところで、誤配があって。 それは開封されていたの。あたしのせいじゃないけど。 昼に課長にそれを出したわ。大きな問題になったの。 クレームがきたのよ。ある会社から。 ’どうしてくれるんだ!’みたいな感じで。

敦:  そうか。

愛理さん:  課長と副班長と茂浦が会社に謝りにいったわ。 でも大丈夫。なんとかなったわ。人がいなかったから 大変だったけど。私は時間前から仕事してたから そうでもなかったけど。

敦;  (小声)とんだお人よしだな。

愛理さん:  え?

敦;  なんでもない。じゃあとても忙しかったんだね。

愛理さん:  そうよ。なんとかやったわ。だけど課長もおかしいわね。 私は12:35に渡したのよ。彼は見ないでランチにいったわ。

敦:  なんで知ってるの?

愛理さん:  私が昼飯いった、45分には他の席でランチしてたから。

敦:  ふうーん。

愛理さん:  あんま聞いてないみたいね。どうしたの? 仕事順調?

敦:ベットメイクなんてするもんじゃないね。今日10ルーム はら減っちゃったよ。スパイシードッグだけじゃたりない。 ミラノAサンド食べるか。

敦がレジにいこうとする。愛理が止める。

敦:  おいおいなんだ?

愛理さん:  財布かして。

敦:  財布?なんで?お、おい。

愛理は敦の財布の中身を見る

敦:  おい、財布のなか覗かないでくれよ、今日も昨日も。

愛理さん:  昨日は5千円札はいっていたのに、もう三千しかないわ。 お金使い過ぎよ。

敦:  関係ないだろう?財布の中がからっぽになったら銀行から おろしてくりゃいい話じゃん

愛理さん:  そういうことじゃなくて!

敦:  わかってるよ。

愛理さん;  わかってない。ただえさえ、給料安いのに。

敦:  しょうがないじゃん。うち孫請け会社だから稼げない。

愛理さん:  だからなおさらでしょ?お酒もたばこも賭けごとも やらないのに、もったいないの。

敦:  稼いだから金使う。CD買ったりパソコンもほしい。

愛理さん:  あたしはそうじゃないわ。私のことどう思ってんの?

敦:  好きだよ。

愛理さん:  ほんとにぃ~?

敦:  ああ。

愛理さん: じゃあ私たちのことかんがえなくちゃ。結婚費用とか 住まいのこととか。

敦:  ああそのことか。

愛理さん:  そのことか、じゃない。私だって常勤になるために頑張っているのに。 そして二人の為に貯金してるのに。

敦:  愛理は公務員になれるよ。頑張っているもんな。

愛理さん:  ひとごとね。私は服買いたいし、おしゃれもしたい。 二人の為に我慢してるのに、あなたは正社員にならないの? バイトじゃなくて。

敦:  今の時代フリーターって多いよ。愛理もそんな感じだろ?

愛理:  (ため息)

SCENE 7

郵便局食堂7F 12:40 愛理はランチをとっている。浩二が近づく

浩二:  お!今日は俺より早いな。

愛理さん:  今日はそんなに小包なかったからね。でももう40分よ。

浩二: だな。

浩二は座り食べ始める。

浩二  あれ、今日もそれだけ?

愛理さん:  彼がね、意外と浪費家だから。

浩二:  ちぇっ。100円小鉢狙ってたのに。

愛理さん:  残念でした。

浩二:  そんなヤツと別れて俺と付き合う?

愛理さん:  いやよ。車もってるくせに、新しい車買いたいんでしょ? 生活がみえないわよ。あんたじゃ。

浩二:  男のロマンよ

愛理さん:  わかんない。それよりどうしたの?あたしより遅いなんて。

浩二: ’料金’があわなくてな。お前、小包やってるから、料金は やらないからわからないだろうけど。

愛理さん:  あたしも時々やるよ。代引きもあるし。いくらあわなかったの?

浩二: 10円、されど10円、会社によっては切手で払うんだけど、 1円切手とかだされるとな、時間もかかるし、計算も面倒だし。

愛理さん:  で、合わなかったのね。そんなことよりオシャレなカフェでスイーツ 食べたい。

浩二:  いきゃいいじゃん。

愛理さん:  いけないのよね~これが。

彼らは食べる。

SCENE 8

11班13:45 愛理はすでに仕事を始めている。 時浦、内田、安達、浜野はおしゃべりをしている。

内田氏:  でさ、あ・・。くそ1時45分だ、休憩終わり。

時浦氏:  さあ、ぼちぼちやろうか。おい!安達、これごみ箱に捨てといて!

内田氏:  こっちのゴミもな。

安達氏;  わかりました。

内田と時浦はカゴと台車を持って郵便課エリアに行く。 安達は空き缶とごみを持つ。

浜野氏:  たまにはいいかえせや~

安達氏:  ・・・はい。

安達はごみを捨てて郵便課エリアへ行く。浜野が愛理に近づく。

浜野氏:  愛理さん、今日はユーメイトミーティングの日じゃないか? 時間だよ。

愛理さん:  あ、忘れてました。いかなきゃ。

浜野氏:  少しの間、代わりをしてやるよ。

愛理さん;  ありがとうございます。

愛理はロッカーエリアのところへ行く。何人か集まっている。

浩二:  遅刻。

愛理さん:  もうはじめてたのよ。

浩二:  フライング。

森本課長が現れ話はじめる。

森本課長:  みんな、座って、座って。

ユウメイトは席に座る。 森本課長はメンバーに紙を渡す。

森本課長:  いよいよ年末がやってきます。高校生ユウメイトが 12月24日から働きはじめます。よく教えてあげるように。 え~特に注意してもらいたいのが、何度もいっているが 自転車に乗る際には後ろの網をかけて縛ること。 防犯対策の1つです。あと誤配には気をつけてください。 わからない郵便物があった場合には適当に入れたりせず、 担当者や班長に聞いてください、そうしないと、’おおきな’ 問題になります。以上。スタンプ押してください。

ゆうめいとは自分のハンコを取り出し、ユウメイトミーティングノートにはんを押す。 押した者から順々に自分のエリアに戻る。

浩二:  時間の無駄だ。

愛理さん:  そのとおりよ。朝同じような話を聴いてるわ。これの為に5分仕事できない。

浩二:  お前、ほんとまじめだな。

愛理さん:  それはともかく、集配課になんで課長が4人もいるのかしら。

浩二;  知らねえよ。仕事しないで新聞読んでるやつらな。税金の無駄

愛理さん:  そうね。じゃ、また

浩二;  じゃな。

愛理はエリアに戻り浜野に近づく。

浜野氏;  ん?なんか忘れもんか?

愛理さん:  終わりました。

浜野氏:  は?

愛理さん:  意味ない。

愛理は渡された紙を見せる。

浜野氏:  ・・・なんだこりゃ。資源の無駄使いだな。朝のミーティング聞いてるだろ? それで十分だ。いるか?

愛理さん:  いいえ。

浜野は紙を丸めて、ごみ箱に捨てる。

浜野氏:  非常勤を把握していない。すべての非常勤ゆうめいとは朝のミーティングに出ている。 そしてみんな長い期間働いているし、わかっているはずだ。 年末の高校生ゆうめいとにだけやればいいんだ。

愛理さん:  私もそう思います。

浜野氏:  森本課長か?

愛理さん:  はい。

浜野氏:  彼はミーティングが好きだな。とにかくはじめよう。

愛理さん:  わかりました。

メンバーがもどってくる。沢丘班長が話し出す。

沢丘班長;  さあはじめてくれ。頑張るように。今日の午後、年賀状は96000枚 入ってくる。ここが終わったら、6Fにいくように。以上。

総務スタッフが沢丘班長にかけよる

スタッフ:  沢丘班長。大倉株式会社から電話が入っています。

沢丘班長:  何事だ?

スタッフ:  ・・・それが・・。

沢丘は電話をとる。

沢丘班長:  8班班長沢丘です。

男:  おい!君は職員をちゃんと教育しとるかね?

沢丘班長;  は?!

男:  仕事中にデート誘っているスタッフがいるそうじゃないか。

沢丘班長:  は?!

男:  お前のとこのだ。多分。今日、うちの受付嬢が仕事辞めたいといってきた。 彼女はいつも丁寧でやさしく仕事もできる、仕事も嫌いではないようだ。 なんで辞めたいかきいてみたら、彼女は言った。ある郵便局員が嫌いだ。 厭なことをたくさんいう。ランチへいこうだの、悪いことばかり 言っているそうじゃないか!セクハラだ!我慢できないといって辞めたいと 言っているぞ!

沢丘班長:  大変失礼いたしました。

男:  そんな言葉は聞きたくない。会社として言ってる。会社に問題があって 彼女が辞めるのは仕方ない。が、お前のところが原因だ。どうしてくれる?     なんで、そんな男に血税を払っている?おまえら民営化しろ!

沢丘班長:  申し訳ございません。すぐに謝罪に参ります。失礼いたします。

沢丘は受話器を置く。

沢丘班長:  (叫ぶ)くそ!またやりやがったか!

スタッフが班長を見る。

時浦氏:  誰?誰がやった?

沢丘班長:  くそ男だ!

内田氏:  おいおい。冗談いうなよ。昨日やったばっかだぜ?

沢丘班長:  配達中にナンパしてたんだ!

時浦氏:  馬鹿だな!

時浦は机をたたく。

沢丘班長:  田崎課長はどこだ?

スタッフ:  6Fです。

沢丘班長:  で、ヤツはどこだ!?

池内氏:  B1にいるはずです。

沢丘班長:  なんでヤツの為に謝らなくちゃならないんだ!

沢丘はエリアを出る。池内がそれを見て笑う。

内田氏:  馬鹿は治らないな。

時浦氏:  36区どうする気だ?沢丘出てったぞ? 帰ってこないぞ。あほだから。6Fにそのままいくんじゃないか?

浜野氏:  36区通配は俺がやるよ。愛理さん。

愛理さん:  はい。

浜野氏:  午後の39区は愛理さんにとっては楽勝だよな。だから午後、 小包を頼む。

愛理さん:  わかりました。

浜野氏:  お前の配達分作っておくよ、(他の人に)悪いが誰か36区の小包やってくれ

内田氏:  俺やるよ。

時浦氏:  は!時間あまればやってやる。

池内氏:  わしも手伝うか?

内田氏:  池内さん、午後3時には6Fいかなきゃいけないでしょ?

池内氏:  なんとかするよ。

浜野氏:  愛理さん、見かけない郵便物あったらここに置いといて。

愛理さん:  わかりました。

38区をやぅてる徳永が愛理に近づく。

徳永氏:  これ39区のでしょ?

愛理さん:  あ、はい。

徳永は愛理に郵便物を渡す

愛理さん:  徳永さん、冷静ですね。

徳永氏:  何?

愛理さん:  みんな感情的なのに。

徳永氏:  僕には関係ない。

浜野氏:  ・・・はは、愛理さん、再開だ。

愛理さん:  はい。

彼らは仕事を始める。

SCENE 9

職場。沢丘はメンバーに紙を配る。そしてイスに座る。16:45

沢丘:  本日の終了ミーティングを始めます。 みんな机の周りに集まって。集まって。

メンバーは集まる。

沢丘:  近く、近く。

メンバーはイスを運んで近くに座る。

沢丘:  さあ、はじめよう。知ってのとおり、茂浦君は 大倉株式会社の受付の人にセクハラをした。 そしてクレームになった。そんなことはしないように。 彼みたいにはならないように。

時浦氏:  たこが!彼以外に誰がやる?!

メンバーは苦笑いをする。

沢丘氏:  (嘲笑)落ち着け。時浦君はそんなヤツ他にいないといった。 それでいい。気をつけろ。お客様に迷惑かけないように。 そして誤配もそうだが。」

内田氏:  茂浦はどこにいる?

沢丘氏:  午後休をとって帰った。

内田氏:  なんで俺らに謝罪しないんだ?なんでここにいないんだ?くそ!

浜野氏:  彼はそんなヤツさ。

沢丘氏:  彼のことは考えるな。無駄だ。そして・・・ああ・・

沢丘はすべてのメンバーに紙を渡す。

沢丘氏:  これは冬ギフト小包の販売報告だ。1個しか売ってないやつは、 まあ特に自分が買ったやつは、次回頑張るように。 徳永君、わかったか?

徳永氏;  (小声)わかりました。

沢丘氏;  明日から残業になるが頑張るように。年賀状の用意をしなくてはならん。 16:45分だ。以上。明日も宜しく。

徳永はすぐさま帰る。

内田氏:  ヤツはすぐ帰りたがるな。なんかいいことでもあんのか?

時浦氏:  知らねえな。群れるのいやがるからな。おい、浜野。夕食くいにいこうぜ。

浜野氏;  おお、いいね、いいね。愛理さんもいこう、あれ・・?

内田氏:  彼女は帰ったよ。

浜野氏:  帰ったのか。彼女にも参加してほしかったんだが。

内田氏:  非常勤なのにか?セクハラじゃなええか?ははは

時浦氏:  ま、俺なら当然帰るけどな。

浜野氏;  いやいや、彼女はいいやつさ。我々と飲みたがってる。

内田氏;  確かに、彼女はいいね。

時浦氏:  非常勤としてな!俺は彼女はよう知らん。

浜野氏;  次回誘ってもいいかい?

内田氏:  それはいいよ

時浦氏;  いつかな。おい。安達!

安達氏:  (小声)はい

時浦氏:  のみにいくぞ。

安達氏;  はい。

内田氏:  よし、いこう。

彼らは着換えにロッカーへと向かう。

SCENE 10 

ドトールコーヒーショップ。17:40 敦が’A’サンドイッチを食べている。 愛理は彼をみてため息をする。コーヒーをすする。

敦:  ん~’A’サンドだけじゃたりないな。’B’でも・・・

愛理は彼の腕をつかむ。

敦:  わかってるよ。金のことだろ?

敦は彼の財布を愛理にみせる。

敦:  今日は昼に400円しか使わなかったよ。

愛理さん;  当然でしょ?そうじゃなくて今よ。もう580円使ったでしょ? で、まだ使うの?

敦:  で、でも腹が減ってるんだ。

愛理さん:  家で食べなさいよ。

敦:  わ、わかったよ。

愛理さん:  いやみたいね。

敦:  ん、いや、今日仕事どうだった?

愛理さん:  話題変えちゃって。まあいいわ。茂浦がまたやったの。

敦:  何を?

愛理さん;  ホテルの従業員ってお客さんにちょっかいだしたりするの?

敦: ん?なにそれ?ベットメイクは、普通は御客さんがいない間に 清掃するから、そういうことはできないね。

愛理さん:  フロントは?

敦: フロントは別会社だから知らないけど・・、

愛理さん:  茂浦が、ある会社の受付嬢に手をだそうとしたの。 会社がクレームをつけてきたわ。

敦:  おまえのとこ、ろくなのいねーな。それでそういうのに税金払ってるわけ?

愛理さん:  ひどいでしょ?

敦:  ひどいね。まあ僕がこれで健全な男って認めてほしいな。僕はしないよ。 そんなこと。

愛理さん:  浪費家だけどね~

敦:  580円で浪費家っていわれてもな。

愛理さん:  (ため息)

SCENE 11

オフィス8:40.副班長、前田が朝礼をはじめようとしている。 紙を持っているがちょっと震えている。愛理は小声で内田氏に話す。

愛理さん:  あの人全然見てなかったわ。何をしてたの?

内田氏:  ・・副班長の資格なんかねえ。

もう一人の副班長、池内がそれを聞いて彼らに話しかける。

池内氏:  どうやら課長が今日、出勤できるか否か電話で話していたようだ

内田氏:  だから課長は不安なくオフとってるわけだな。

前田が読み始めた。

前田氏:  (小声)皆さん、おはようございます。12月19日木曜日、雨。 運転するときは・・

時浦氏:  きこえねーよ!もう少しでかく話してくれよ!

前田氏;  年賀状の処理があるため、皆さん、残業しなくてはなりません、 皆さん、頑張ってください。約312000枚、朝到着したそうです。 通配がおわったら6Fに上がってください。そして雨が降っているので 事故に気をつけてください。今日のかけあいは・・・ スリップ注意OK。 

スタッフ;  スリップ注意OK。スリップ注意OK

前田氏:  がんばりましょう。

彼らは働き始める、30分経過する。愛理さんはため息をつく。

愛理さん:  (つぶやく)まだこんなにある。

愛理さんは大区分をしている。そして横で働いている前田がとても遅いのに気付く。 愛理さんが3つ処理するたびになんとか1つ処理している。 そして前田は処理のわからないメールがたくさんあるようだ。 彼はわからないメールを小さなかごに入れる。



愛理さん:  (つぶやく)浜野さんと一緒の時は9時前に大区分終わるのに。 もう九時だわ、でもまだこんなにある。

さらに20分経過する。愛理さんはいくつかのメールを処理する。大区分が終わる。 それを確認して前田はどこかへいく。

愛理さん:  やっと終わった。

時浦はすでに小区分の仕事をしている。愛理の言葉を聞いていう。

時浦氏:  (笑)おい!愛理!たらたら仕事してんじゃねーよ。

愛理さん:  もうやだ。

時浦氏:  のろまのせいでか?浜野は休みだ、一生懸命働きな。

愛理さん:  ははっ。前田さんはどこいったの?

時浦氏:  知らねえな。トイレじゃねえの?

愛理さん:  困る。メール合わせなければならないのに。小区分できない。

時浦氏:  は!知らねえな。くそはしばらく戻ってこないと思うぜ。

内田がその会話を聞いていう。

内田氏:  愛理さん。こっちに回すメールってある?

愛理さん: 私がやったのはすべて回したんだけど

内田氏;  そんなこといってんじゃねえよ。彼がやったやつさ。

愛理さん;  知らない。

内田氏;  そうか。

内田は前田がやってた机に行き小さなかごをみる。40通はある。

内田氏:  なんだこりゃ。

愛理さん:  知らないわ。前田さんがやったの訊けないし。

内田氏;  くそ。

内田氏は1分ほど作業をする。

内田氏;  終わり。

愛理さん:  ありがとうございます。

内田氏:  愛理さんがそんなこという必要はねえ、へい、とっきー!

時浦氏:  あ?聞こえねえな!そこのメールのことなんてよ。

内田氏:  千倉株式会社、転送分。

時浦氏;  聞こえねえな。もう縛ったんだぜえ?!

内田氏:  はは。ほらよ。

内田は時浦のデスクにメールを置く。

時浦氏:  冗談は寝てからいえ。まったく。

内田氏:  俺のところの転送分もあるんだぜ、くそ。

内田は自分が配んなきゃいけないメールを見せる。

時浦氏:  たらたらやってるヤツきれえなんだよ。

内田氏;  俺も嫌い。

内田は自分のデスクに戻る。新堀氏が愛理に近づいていう。

新堀氏;  わかった。愛理さん、メールを合わせよう。

愛理さん:  わかりました。

彼らは処理を始める。3分が経つ。

新堀氏:  ・・17セルビルディング

愛理さん;  はい、17・・

愛理さんは新堀が渡したメールを受け取り、一緒の棚に入れる。

新堀氏:  投光ホテル・・と。

愛理さん;  ・・投光・・。はい。

新堀氏;  以上。

愛理さん;  ありがとうございます。

新堀氏:  いやいや。

新堀は自分のデスクに戻り自分の仕事を始める。 愛理さんは小区分を始める。前田が戻ってくる。 彼は何も言わずにしばらく、自分の机を見つめ、座り仕事を始める。

時浦;  (小声)くそ男め

愛理さん;  彼は何を考えているんだろう?

10:45愛理さんはレインコートを着る。もうすでに部屋は薄暗い。 エリアのほとんどが電気が消されている。そこには前田と新堀、そして 愛理さんしかいない。他のスタッフはすでに外に出てしまったようだ。 新堀はレインコートを着る。前田はまだ机で作業をしている。

新堀氏:  10:45だ。愛理さんもう出られるか?

愛理さん:  はい。

新堀氏:  今日は午前中は小包は心配する必要はない。午後やればいい。 それだったら12:30までに戻ってこられるだろう。

愛理さん:  わかりました。でもやるだけやってみます。

新堀は自分が運ぶぶつのカートを持つ。愛理さんもそうする。

新堀氏:  じゃいこうか。

愛理さんと新堀は出ていく。前田だけが残っている

SCENE 12

日朝岩居高層アパートメントの前。愛理は車を前に止め、キーを抜き 車を降りて、ドアを開けていくつかの小包と郵便の束をとり入る。 テナントの郵便受けエリアに行く。愛理は一度それらの束を郵便受けの棚に 置く。そして郵便を順番に入れていく。 60代の女性アパートビル管理人、が愛理をみつけて、受付窓を開けて話す。 愛理は話しながら働く。

木村:  どうもお。

愛理さん:  おはようございます。

木村:  どうしたの?今日は遅いわね。

愛理さん:  んん、ちょっとね。雨が降っているし。

木村:  そうだわね。ひどいわね。でもあなたは雨にぬれることはないわね、 車での配達だからね。

愛理さん:  そうですね。その点では。

木村;  私に郵便ない?

愛理さん: あります。

愛理さんは彼女に近づき郵便物を渡す。

愛理さん:  これで全部です。

木村:  ありがとう。住居人のの小包ある?もうあたしお昼にでちゃうから。

愛理さん:  ・・ちょっとお待ちを。

愛理さんは小包を運ぶ。木村はそれを見る。

木村:  903号、夕立さん、701田中さん。今日はいないわ、仕事にいった。 これは中は生もの?

愛理さん:  違います。

木村:  じゃ受けとっておくわ。

愛理さんは小包から配達証明書を取り出し、サインを書いてもらう。小包を渡す。

愛理さん:  ありがとうございます。

愛理さんはそれをポケットに入れ、郵便受けに戻り、配りはじめる。 木村は部屋を出て、カギをかけて、彼女に近づく。 再び話し出す。愛理さんは仕事しながらきく。

木村:  あなたが配るようになってから、ほんと助かってるのよ。 誤配も少ないしね。

愛理さん:  ありがとうございます。2年ここで働いてますけど、ここ一帯の 高層マンションは私がさばいてます。

木村:  いいわねえ。

愛理さん:  何か新しい情報はありますかz?

木村:  そういえば、根岸さんがクリスマス前にここへ戻ってくるわ。

愛理さん:  809号、根岸さん。わかりました。チェックしとくわ。

木村:  多分後で、郵便局に転居届を出すと思うわ。

愛理さん:  それは助かります。スタッフ全員認知できますからね。 で、710号は?

木村:  710号?そんなとこ知らないわね。710号の小包は受けないからね。

愛理さん:  わかりました。

木村;  彼らはここにこない、挨拶もこない。誰がいるかわかったもんじゃない。 たくさんの名前が710号にくる。住所があってたら郵便ほおりこんでおいて。 彼らのじゃなかったら、郵便局に返すだろう。

愛理さん:  わかりました。

木村:  (笑顔)それだけ、あ、もう1つあったわ。私の誕生日、がはは。

愛理さん:  おめでとうございます。

木村:  ありがと。頑張ってね。

木村は出ていく。住居人と思われる女性が愛理に近づく。

藤森:  603号。藤森です。

愛理さん:  603号。わかりました。

愛理さんは別の束から603号宛ての郵便を取り出し彼女に渡す。

愛理さん:  こちらです。

藤森:  203号、藤森きよ。

愛理さん:  ありません。見つけたら603号に入れときます。

藤森:  ありがとう。

藤森はエレベータの方へいく。愛理は働く。

愛理さん;  いそがなきゃ。

SCENE 13

デスク。12:48 愛理はエリアに戻ってきて、カートを戻す。 そしてポケットから配達証明書を取り出し、デスクの上に置く。 愛理はデスクを見る。朝配達分の郵便の半分が机の棚においてあるのを見つける。

愛理さん;  ああ、やっぱり朝の分半分残して出ていったのね。 一般人がこれ知ったら怒るだろうなあ。

愛理はエレベータの方へ行く。彼女は浩二が乾燥機の前で何かやっているのを見つける

愛理さん;  ねえ、何やってんの?

浩二:  ああ?見てよ。雨に濡れた。スタッフが他のズボンと靴下かしてくれた。 これが乾くまでね。最悪だよ。いいな、お前は。 配達に車使ってるんだからな。ずるいよ。

愛理さん:  はは。その点ではね。でもまだ別の問題もあるのよ。

浩二:  ああ?なんだい?

愛理さん;  今日、’ある人’と働かなければならなくて、仕事、遅いの。ほんと。 わかるでしょ?

浩二:  ああ

愛理さん:  なんとか通配は配り終えたけど、小包は残しちゃったわ、 もう12;50よ。

浩二:  それもやだな。

浩二は乾燥機を開けてズボンを取り出す。

浩二:  くそ、まだ湿ってやがる。

愛理さん:  お昼いきましょう。着替えるのはそのあとでもいいでしょ?

浩二:  ああ

彼らはエレベータに乗る。

SCENE 14

デスク13:47。愛理はデスクで仕事をしている。他のスタッフも働いている。 副班長、池内が愛理さんに近づいて話す。

池内氏:  すまないが、愛理さん。6Fにいってくれないか?年賀状室。 浜野氏が今日休みなんだ、だから・・。

愛理さん:  わかりました。だけど・・・ここはどうしたら?

池内氏:  午後の通配は大した量じゃない。前田君、いいな?!

前田氏:  (小声)わかりました。

池内氏:  彼が全部配る。

愛理さん:  いくつか小包も残っているんですが。

池内氏:  それは私が配ろう。地下にぶつは置いてあるんだろう?

愛理さん:   はい。

愛理さんは郵便局車キーと何枚か配達証明書を彼に渡す。

池内氏:  ありがとう。

愛理さん:  もう6Fいっていいんですか?

池内氏:  そうしてください。

愛理さん:  (前田氏に)じゃいきますね。

前田氏:  はい。

愛理は部屋を出る。

SCENE 15

6F、段ボールで覆われた、仕切られた棚がある。スタッフはそこで働いている。 15:45アナウンスが鳴る。

アナウンス:  10分間休憩です。

何人かは体操を始める、他は働き続ける。愛理も続ける。

新堀氏:  10分間休憩。

全員休憩する。

時浦氏:  愛理?やすむか?

時浦はオレンジを愛理にほおる。彼女はなんとかキャッチする。

愛理さん:  わっ。はい。

愛理さんはイスに座り、それを食べ始める。時浦が話す。

時浦氏:  どうだ?

愛理さん:  まあまあですね。今、日朝岩居マンションをやってます。

時浦氏:  さっさとやったほうがいいぜ。正確にな!多分、1人でやるんだからよ。

愛理さん;  え?前田さんはこないんですか?

時浦氏:  ああ?!あんなくそは知らん。ここに来れると思ってんのか?

新堀氏:  (大声)はははははは

愛理さん:  え?

時浦氏:  え?じゃなくて、わかってんだろ。朝の分、半分持っていってないの 5時頃帰ってくるんじゃないか?知らねえな。そんなヤツは!

愛理さん:  ええ、私4;30に帰れないのですか?

時浦氏:  知らねえー

内田が現れる。

時浦氏:  へい!うっちーおせえ!なに遊んでんだよ?

内田氏:  今日は負けたな。

時浦氏:  どっかでさぼってたんだろ?

内田氏:  お前の勝ちだ。

新堀氏:  はははは。彼だって5分前に来たばかりだ。

内田氏:  はははは

時浦氏:  おい!安達どこかでみかけなかったか?

内田氏:  代区町の2番地でみかけた。4;40ゴロになるんじゃね?

時浦氏:  のろまめ。

愛理さん; (小声)前田さんは大丈夫かな?

SCENE 16

翌朝、職場8:36、沢丘が朝礼をはじめようとしている。

沢丘氏:  おはよう。12月20日、金曜日。朝礼はじめます

沢丘が茂浦を睨む。

沢丘氏;  茂浦君!煙草の灰を床に落とすな!今、吸うな!

茂浦氏:  は!

茂浦は煙草を床に捨てる。

沢丘氏:  ・・・どんどん忙しくなってくる。年賀状があるからな。 約425000、今朝入ってきた。体調気をつけるように。 今週は土曜と日曜は出勤だ。風邪ひくな。

時浦氏:  昨日だけきてまた休んでるヤツのことか?

スタッフは笑う。

沢丘氏:  ・・・気をつけるように。

愛理は浜野につぶやく。

愛理さん: 前田さんは病気もちなんでしょ?

浜野氏:  そうだな。でも金はもらえる。この状況に甘えているのさ。

沢丘氏:  愛理さん。私の話をきくように。

愛理さん: わかりました。

沢丘氏;  では、今日も残業で・・・

突然、男が部屋に入りこんできて叫ぶ。

藤森:  誰が私のとこ配った?!誰だ!

田崎課長が驚く。

田崎氏:  なんだ?何が起こっている?

藤森は田崎に近づく。

藤森氏: おい!お前、以前、もう誤配しないといってたじゃないか!

田崎氏; その通りです。その通りです。

藤森氏: だけどまたやった。何度やりゃ、気が済むんだ?4回だぞ! 4回!

沢丘氏: しかし、藤森さんのことはみんなわかっているはずだが。

沢丘はスタッフを見る。スタッフは黙ってきいている。

藤森氏:  見ろ!この郵便物、誤配によってちぎられた。ちゃんとした 郵便箱にちゃんといれればこんなこと起きない。

浜野が愛理さんにつぶやく。

浜野氏: 君がやったの?

愛理さん:いいえ。藤森さんの問題の件は知っていますので、気をつけてます。

浜野氏: じゃ誰だ?

愛理さん:・・・・・

沢丘氏; 愛理さん、君がやったのか?

愛理さん:いいえ

時浦氏: 多分、前田さんじゃねええーの?!

沢丘氏: くそ。藤森さん、申し訳ございません。昨日配ったものが今日、休みでして

田崎氏: 彼か!申し訳ございません。

藤森氏: 誰が誤配したかは問題じゃない。誤配自体やるな。なぜ徹底させんのだ?

田崎氏: おっしゃる通りです。

藤森氏: 私が何かを受け取りたかったら、いつも送る人は小包でなければならんのか? 普通便はなんの為にある?

田崎氏: 藤森様。別のお部屋でお話しましょう。謝罪いたします。

藤森氏: ききたくない。誤配するなといってる。

田崎氏: おっしゃる通りです。しかしどうか・・・

藤森氏、田崎、沢丘は部屋を出る。

時浦氏: なにか起こるな、最近!

内田氏: なんかが狂ってるな。

愛理さん;・・・

浜野氏: 気にすんな。君がやったんじゃないんだから

。 アナウンスがある

アナウンス:  集配課にお知らせです。郵便課です。朝の郵便おわりました。 郵便物とりだしてください。

時浦氏: 安達!俺のところもってこい!

内田氏: 俺のも

安達氏: ・・・はい

安達はカートを運んで部屋を移動する。

SCENE 17

ドトールコーヒーショップ17:55 愛理はコーヒーのんでため息をつく。

敦:  日はなんにもいわないんだね。

愛理さん;あ何?

敦;  日、毎日、コーヒーショップでデート まにはディズニーランドとか、他のところとか

愛理さん:彼を睨む)私だってそうしたいわよ。だから正社員になってよ そしたらいけるわ 敦:  君も、郵便職員試験考え直したほうがいいと思うんだけど 入るの難しいからね。

愛理さん:お互いにがんばらなきゃね。

敦:  どうした?元気ないね。

愛理さん:また職場でトラブルがあったの。誤配があったの。 あんたのとこ誤配ある?

敦:  誤配?しょっちゅうだよ。僕の実家も高層マンションに住んでいるけど 違う人の入っているのあるよ。隣のとことか。まあ入れてあげるけどね。

愛理さん;私のせいじゃないんだけど、昨日、誤配があった。 誤配ってしょっちゅうあるんだけど、今回は問題になったわ。 その誤配したところに住んでる住人が、受け取り側の人と 仲がわるいの。誤配したからその住人がやぶってしまった。 親戚みたいだけど、仲悪いから気をつけているんだけど。 そしたら、今日、やぶられた人が局に直接クレームをだしてきたわ。

敦:  誤配された郵便物やぶる。・・気持ちはわからんでないな。 なぜ誤配多いの?

愛理さん:いろんな理由でね。

SCENE 18

デスク8:36沢丘は朝礼をはじめる

沢丘氏:  おはよう。皆さん。12月24日、月曜イブ。 こんな理由で早く帰ったりするなよ。忙しいんだ。

スタッフは苦笑いする

沢丘氏: 知ってのとおり、昨日、重大な誤配があった。 気のゆるみが事故を引き起こす。皆、気をつけるように。 指サックをつけて・・

沢丘は茂浦をみる。

沢丘氏: ちゃんと聞け!ああ!?茂浦君!

茂浦氏; は、

沢丘氏; 昨日のようなことはするな。

時浦氏; 前田さんだけじゃないの?それ?

スタッフは苦笑いをする。

沢丘氏: 気をつけろ。そして今日、浜野君に6Fいってもらい年賀状の処理 を朝からやってもらう。彼がすべてのエリアをやる。 だが、自分の仕事が終わったら6Fにいってくれ。 39区通配分は2,3日私がやる。配達は高見君にお願いはするが。 私は10時にゆうめいと会議に出席する。そのあとは頼む。

沢丘はメンバーに紙を渡す。

沢丘氏:  ほとんどの会社は年末会社閉める。だからいつ閉めるのか、開けるのか 訊いてくれ。書いてわしに渡してくれ。 今日は交通量が多い。今日のかけあいは・・ 前方確認よし。

スタッフ:  前方確認よし!前方確認よし!前方確認よし!

沢丘氏:  はじめてくれ。

9:55愛理さんは働いている。彼女の近くに座っている沢丘を見る

沢丘氏;  ふんふ~

沢丘は機械で郵便物を縛る。そしてファイバーへとほおりこむ。

沢丘氏:  よっこらしょ。

愛理さんはしばらく沢丘を見る。

沢丘氏:  なんだ、平松さん。

愛理さん:  いいえ。

10時出社の高見が現れる。

沢丘氏:  おお、待ってたぞ。高見君。

高見氏:  おはようございます。

沢丘氏:  ほとんど小区分は終わった。あとをやってくれ。 他の分はこのファイバーの中にいれてある。

高見氏;  わかりました。

沢丘は腕時計を見る。

沢丘氏;  わしは今から会議にでなきゃならん。あとをよろしく。

高見氏;  わかりました。

沢丘は自分のデスクにいき、紙を何枚か持ってその場を去る。 高見はファイバーを覗き込む、そして次々それを机に置く

高見氏:  くそ、順番ぐちゃぐちゃだ、関係ないのか。彼は配達しないから。

時浦氏:  は!

内田氏;  彼はそんなヤツさ!彼のように働くなよ、愛理さん。

愛理さん:  まじめに働いているようには見えないわ。

新堀氏:  (大声)ははははっは。そんなこといっちゃいかんよ。ははは

愛理さん;  すみません。

時浦氏:  俺は愛理の発言支持するぜ。ヤツは自分のことしか考えちゃいねえ。

高見はそれらを順番どおりにならべ残りの仕事をはじめる、

内田氏:  (時浦氏へ)だいたいよ、ミーティングなんて出る必要あんのか? となりの課長働いてるぜ?

時浦氏:  知らねえなあ!

池内氏:  ・・・・・・・・・

愛理は内田に近づき内田を手伝う。

愛理さん:  エリア50から60やります。

内田氏:  おお!いいね。じゃ53-2やってくれ。

内田はそのエリアの郵便物を愛理に渡す。

内田氏: 大倉にいったときに会社の年末年始の営業のこと訊いてくれ。

愛理さん:  わかりました。

愛理は再び働きはじめる。

SCENE 19

大倉株式会社の入り口、愛理さんは郵便物と小包を持って入る。

愛理さん;  おはようございます。郵便局です。郵便物と小包・・

スタッフ:  (少し躊躇して)郵便局員。

愛理さん;  郵便と小包です、この小包にサインいただけますか?

スタッフ:  わかりました。

愛理は小包から配達証明書を取り出し渡す。スタッフは会社印と名前を書く。

スタッフ:  最近、あの男はいないわね。デート誘ったりする・・

愛理さん:  その件につきまして、謝罪をしなければなりません。すみませんでした。

スタッフ:  あなた常勤?

愛理さん:  いえ、バイトです。

スタッフ:  じゃ、関係ないじゃない。どうぞ。

愛理さん:  ありがとうございます。でも責任を感じていまして

スタッフ;  ふふ。

愛理さん;  年末年始営業日を教えていただきたいのでしが。

スタッフ:  12月30日から新年5日まで休みです。ですのでその間 の郵便物は6日にください。

愛理さん:  わかりました。ありがとうございます。

愛理は出る。彼女は車が置いてあるところにいき、いくつかの郵便物と小包を 持って、高層マンションへと入る。管理人、野口が彼女に近づく。

野口:  おはよう

愛理さん:  おはようございます。

野口;  なんか質問ある?

愛理さん:  えっと、この郵便なんですが・・。

愛理さんはその郵便を野口に見せる。

愛理さん:  これどこに投函したらいいかわからなくて、

野口:  菅さん?部屋番号が書いていない。このマンションで 管さんは知らないわね。でも住所57-1ここだね。 ちょっと待っててね。

野口はマンションでる。57-3のマンションへいく。

愛理さん:  ここじゃないのかな?

愛理さんは野口についていく、57-3へ。野口は57-3マンションの管理人、 高橋を呼ぶ。

野口: 高橋さん。

高橋; どうしました?野口さん。

野口は彼に郵便を見せる。

野口: あなたのマンションでこの名前知ってる?

高橋: 管あけみ。・・ああ、知ってるよ。管しぐれの娘だ、 903号。彼女は2週間前、戻ってきて住むようになったんだ。

愛理さんありがとうございます。

野口: (高橋へ)じゃあ、昼にね。

高橋; じゃあね。

愛理さんと野口は出て、57-1マンションへと戻る。

野口:  面白いわねえ。部屋番号も書いてなくて、住所も間違ってて それでも届くんだから。

愛理さん: そうですね。

野口:  また訊いてね。

愛理さん: ありがとうございます。

野口は管理人室へと戻る。愛理は郵便受けエリアのところへ行き配りはじめる。 女性が近づく。

愛理さん:  おはようございます。401号ですね、ちょっとお待ちください。

愛理さんは女性に郵便を渡す。

丸井;  ありがとう。

彼女はまだいる。

愛理さん: はい?

丸井;  ちょっと訊いてもいいかしら?

愛理さん: はい。

丸井;  10日前友達に小包を送ったんだけど、通常、 2,3日で着くでしょう?

愛理さん: 近いところですか?

丸井;  そうよ。彼女の連絡がないから、私電話したのよ。 そしたらまだ受け取ってないって。

愛理さん: どこの郵便局に持っていきましたか?

丸井;  あなたのところよ。

愛理さん: わかりました。管理者に伝えておきます。

丸井;  お願いします。

丸井はエレベータに乗る。愛理さんは残りの郵便を投函する、

SCENE 20

デスク13:44 沢丘は午後のミーティングをはじめる。

沢丘氏:  できるだけ早く自分のとこ終わらせて6Fにいってくれ。 私はこれから午後のユーメイト会議に出席しなくてはならない。 早くやるように。以上

沢丘はいこうとする

愛理さん:あ、沢丘班長。

沢丘氏: なんだ?

愛理さん:Kタウン57-1、38区に住んでる丸井さんから質問がありました、

沢丘氏; で?

愛理さん:彼女は小包を友達に送ったんだけど、まだついていないって。 だから調べてほしいって。

沢丘氏: あ?うちには関係ないな、ここは集配課だ、彼女に ’小包を出した郵便局に電話してください’って伝えて。

愛理さん;あ、でもこの郵便局で小包だしたそうです。

沢丘氏: だから、’小包担当のカスタマーセンターに電話してくれ’って 伝えて。丁重にな。

沢丘はいってしまう。

愛理さん;ええ~。そんなこと彼女にいわなきゃならないの?   あなたにいった意味ないじゃないっていわれそう。

池内氏: じゃあ、丸井さんにこう伝えればいい。 ’配達証明書の控え’を見せていただけますか? なぜならユーザの小包ナンバーを我々はしらなくてはならない。 チェックできないからな。訊いてそれを書いて、私にみせなさい。 私がカスタマーセンターに報告する。

愛理さん:ありがとうございます。助かります。 丸井さんはほとんど毎日会っていて、班長の言葉伝えると やりにくくて。

池内氏: 私の言ったことは別に時間のかかることじゃない。3分で済む。

愛理さん:ありがとうございます。

時浦氏: は!愛理よ!班長が自分のことしか考えてないことこれでわかったろ! 次回からおんなじようなことあったら池内パパに指示を仰ぎな。 というよりか、お客さんに直接、カスタマーセンターに連絡してっていうんだな こちらがうけると時間かかるからよ。

愛理さん:  わかりました。

高見が午後の分の郵便物持って戻ってくる。

高見氏: じゃあ、はじめるか、愛理さん。

愛理さん; はい。

彼らは仕事を始める。愛理さんは何かに気づき、高見にいう。

愛理さん;  高見さん、これは小包じゃないんですか?

愛理さんはいくつかの小包を見せる

高見氏:  そうだろうな、いいんじゃない?彼がやったんだから。 班長の彼がやった。俺配達。俺の責任じゃない。

愛理さん;・・・・・・・・

高見氏; 多分、時間なかったから、通便として扱うんじゃないか?

愛理さん:でも小包として扱わなければいけないんですよね?

高見氏; 知らない。

愛理さん:どうすればいいかなあ。ふつうのがさものとして扱うのかしら。

高見氏: んんんー

池内が愛理さんが何か言っているのに気付く。

池内氏; どうした?愛理さん、

愛理さん:え~と、これは小包ですよね?

愛理は池内に見せる。

愛理さん:配達証明書がはがされている。だけど小包だと思います。

池内氏: ・・小包として扱ってくれ。サインとかスタンプはいらない。 だけど直接届けてくれ、いなかったら通常ポストにいれといて。

愛理さん;わかりました。やってみます。

池内氏: (怒り顔)

愛理さん;怒ってますか?

池内氏; いいや、君は優秀だ。君には関係ない。

彼らは働き始める。

SCENE 21

日朝岩居マンション、11F。愛理はエレベータを降りて 1101号室へと向かう。確かに愛理は小包を持っている。 ドアの前に行き、チャイムを鳴らす。

声: はい。

愛理さん:  郵便小包です。

ドアは開き、向井さんが現れる。

向井;  ありがとう、ハンコね、ちょっと待っててね。

愛理さん:今回はハンコいらないです。

向井;  え、いらない?ハンコ?小包なのに?

愛理さん;そうです。

向井:  面白いわね。

愛理さん:郵便ポストに入らない郵便物は直接お届けにあがります。

向井;  そうなんだ。御苦労さま。・・どこからだろう?

愛理は小包を向井に渡す。

向井:  ありがとう。

向井はドアを閉める。愛理さんはエレベータの方へ向かう。

愛理さん: あの方がおかしく思うのわかるわ、私だってそうだもの。 309号と404号はいないから、管理人に持ってくか。

愛理はロビーにいく。

木村:  こんにちわ。何かある?

愛理さん:  309号、菊池さん、404号、高村さん・・

木村:  今、いない。小包?あたしが受けるわ。

愛理さん:  ありがとうございます。

愛理さんは木村に小包を渡す。

木村:  サインは?

愛理さん:  今回に限りいらないです。

木村; あ?

愛理さん:  サイン不要です。

木村;  そしたら郵便受けにいれといて。

愛理さん:  でもこれは小包でして

木村;  わかったわ、この札、郵便受けに入れてちょうだい。

愛理さん:  わかりました。

木村はビニール製の札を愛理に渡す。そこには’小包あずかってます’ 管理人のところでもらっていってください’と書いてある。

木村:  (遠くから)さみぃねえ。こんな日はさっさと帰りたいね。 クリスマスだしね。

愛理さん:  そうですね。

愛理さんは再び木村管理人に近づく。

木村;  今日の仕事はもう終わり?

愛理さん:  まだです。確かに、このマンションの郵便物は配り 終わったけど、まだ他のマンションが残っています。 で、局に帰っても仕事あるんです。年賀状の仕分け。

木村; 年賀状!今日は12月24日ね、明日までに年賀状ださないと 元旦にはつかないんでしょ?

愛理さん:  そうですね。でも本当のこというと届きます。 私たちはこの時期とても忙しいです。だから一気に 年賀状がこないように25日までにお願いしている次第です。 29日にだしても、元旦に届く可能性あります。 100%じゃないけど。

木村:  わかったわ。明日、投函するわ。

愛理さん:ありがとうございます。失礼します。

木村:  いいクリスマスを。

愛理さんはマンションを出て、車のところに行き、乗り、運転しはじめる。 愛理さんは車をとめて、57-1のマンションへと行く。 愛理さんが入り管理人に近づく。

愛理さん:丸井さんは御在宅ですか?

野口:  お?どうしたんだい?

愛理さん:丸井様から質問がございまして、それにお答えしたいんです。

野口:  何かあなたに訊いたの?丸井さんが?わかった。電話かけてみる。

野口は管理人室にある電話をとり話はじめる。

野口:  こんにちは、管理人、野口です。郵便局の方が私のところに来てね ・・なんか彼女になにか質問したんかい? ちょっと待ってね。彼女と電話変わるから。 (愛理さんに)電話に出て。

野口は受付の窓を全開にして、受話器を愛理に差し出す。

愛理さん:  郵便局です。

丸井;  なんていってた?

愛理さん; それがですね、小包をこちらから渡した時に配達証明書を 受け取ってるはずなんですけど

丸井; はい。

愛理さん: 小包ナンバーがそこに書かれています。お客様番号を こちらにいってくだされば対応いたします。

丸井;  配達証明書?ちょっと待ってね、・・小包ナンバー

愛理さん:その番号を教えていただけませんか?

丸井;  ・・・

愛理さん;ありますか?

丸井;  ここにカスタマーサービスの連絡先も書いてあるわ。

愛理さん:・・・はい。

丸井;  あなたと話しているよりここに電話した方が早いわね。

愛理さん:。。はい、おっしゃる通りです。

丸井;  じゃあそうするわ。

愛理さん:申し訳ございません。

丸井;  いいのよ。ありがとう。

愛理さんは野口に受話器を返す。

野口:  解決した?

愛理さん:解決しました、ありがとうございます。

野口;  じゃあ

愛理さん:ありがとうございます(ため息)

愛理はマンションを出る。

SCENE 22

デスク。愛理は車のキーを持って入室する。愛理は池内と班長、沢丘が 口論しているのを見つける。近くには2人と愛理しかいない。

池内氏;  いったいぜんたいどうするつもりなんだ? 浜野君は終日6Fにいっている状況だ。ここは忙しい! 知っているだろ?だけどあんたは、ユーメイト会議にあえて でやがって。

沢丘氏;  どういう意味だ?わしは忙しいんだ。何をいってる?

池内氏:  班長がそんなミーティングに出席してんのはあんただけだよ! それは課長の仕事だろうが!あんたじゃなくて。

沢丘氏:  田崎課長がミーティングでるように言われたんだ。

池内氏: 何のために?

沢丘氏: 全郵政マネージャとしてだ。

池内氏: (嘲け笑う)全郵政として年末ゆうめいとの会議に出る?

沢丘氏: 黙れ!いうなら田崎課長にいってくれ。

池内氏: (ばかにして)小包。なんだあれは?小包を、普通のがさものとして 配達させた?あんたが楽したいから? 愛理さんも悩んでたぞ。それも課長の命令だというのか?

愛理は静かに彼らの話を聞く。

沢丘氏;わしに逆らうとでもいうのか?

池内氏:私は不思議に思ったことを訊いてるだけだ。なぜ、外に出て配達しない? となりの相沢班長は、外いって配ってるぞ。

沢丘氏:相沢は相沢の考え方がある。わしはわしのやり方がある。 わしの言ったとおりに動いて反抗するな!

池内氏;しますよ。シフト表だってそうだ。来月、一週間も休暇とるみたいだな。 他のメンバーは休みがないのに?

沢丘氏:どういう意味だ?逆らうな。逆らいたかったら、班長になるんだな!

沢丘は愛理に近づき言う

沢丘氏: 愛理さん、仕事終わったんなら6Fいってくれ。年賀状な。

愛理さん:わかりました、

沢丘氏; (大声)じゃあ、いきますか。

沢丘は池内を睨み出る。

愛理さん: 池内副班長。車のカギは・・

池内氏:  ああ、もらうよ、

愛理さんはカギを渡す。

愛理さん; (池内をみる)・・・・・・

池内氏:  (怒ってないふりをして)いきましょう。

彼らは出る。

SCENE 23

6F年賀状室。愛理は彼らが働いている場所へといく。 何人かの人が働いている15:50

時浦氏: へい!

内田氏: おお!

時浦氏: やっときやがったな。何してたんだ? 面白い話でも聞いていたんか?

愛理さん:・・面白い?・・ははは

浜野氏: 愛理さんよ。待ってたよ。ここにきて座って。

愛理さん:わかりました。

愛理は浜野ところに行き座る。

浜野氏: あ~首いてえ。1日中こんなとこにいるもんじゃないな。 のどいてえし。見てくれよ。煙草のけむり、けむり。

愛理さんは周りを見渡す。

浜野氏:  休憩しよう。愛理さん、オレンジ食べる?

浜野はテーブルから1つオレンジをとって愛理さんに渡す。

浜野氏: どうした。調子わるいんか?すぐれないぞ。

愛理さん: ええ・・。

愛理さんはちょっと遠くにいる池内氏を見る。

浜野氏: どうした?

愛理さん:沢丘班長と池内副班長が口論しているのを見てしまったの。

浜野氏: ああ、そうするだろうな。班長は自分のことしか考えてないからな。

愛理さん:池内さんいつも冷静な方だったので驚きました。

浜野氏: 池内さんはいいたいこというべき事はいう人だ。 池内さんみたいな人がいてうちらはラッキーだよ。いい副班長だ。 班長と課長は価値のないヤツらだよ。おっと失言かな。

愛理さん:誰にもいいません。

浜野氏: は、大丈夫だよ。たいしたことじゃない。ところで、これね。

浜野はたくさんの年賀状を愛理に渡す。

愛理さん:えええ

浜野氏; へい!先生お願いしますよ。全部たいらげてください。

愛理さん:たいへん

40分が経つ。班長がスタッフを集めてミーティングをする。

沢丘氏: みんな、4:35分だ。ここの付近に座って、終了ミーティングはじめます。

スタッフは集まる

沢丘氏; お疲れさん。年賀状到達が日に日に増えています。体には気をつけて 真剣に仕事してください。明日、前田が仕事にくる。

沢丘は池内をしばらく見つめる

沢丘氏: そしてチェックして。年末年始会社はいつ終わり、始めるのか。 以上。・・・安達はどこにいる?

時浦氏: ヤツならみんなの飲み物買いに7Fにいってるが、寝てんのか? 帰ってこねえな。

沢丘氏;  ・・・以上。

沢丘はスーツを着る。

沢丘氏: ・・じゃ、池内殿、あとよろしく。

池内氏: ・・・・

沢丘は出る。

内田氏; は!もう帰りやがった。班長なのにな!

時浦氏: (ばかにして)他の奴らは残業なのによ!

池内氏: ・・・とにかく5;30まで頑張ろう。

安達はカゴにいくつかの飲み物を入れて戻ってくる。

時浦氏; おい!遅すぎだぜ!なにをやってんだ?ミーティングは終わったぞ

安達氏: ああ・・・

時浦氏: コーヒー!

安達氏; はい。

安達は1人1人に飲み物を渡す。

時浦氏: 池内先生、ごっちです。

内田氏: ごっち。

浜野氏: 気遣いありがとうございます。

時浦氏; おい!安達!池内先生になんか言え!先生のおごりなんだからよ!

安達氏: ありがとうございます。

池内氏: まあ座って一休みしよう。な。安達君。

安達氏: はい。

内田氏: なんだと?休憩だと?

安達氏: あの、班長と平松さんはどこですか?コーヒー・・・」

内田氏: 愛理は4;30で帰ったぞ。非常勤なんだからよ。頭少しは使えよ。

時浦氏; 班長はどこにいるかしらねえな。

池内氏; まあまあ。

SCENE 24

デスクの前7;49。各々のスタッフは自分の机の前で仕事しようとしている。 池内副班長は入り口をしきりに気にしている。 田崎課長は時計を見てうろうろしている。

田崎氏; こんな、こんな。

池内氏: ええ。

内田氏: 彼らはほんとにくるのか?

池内氏: 今日のスケジュールシフトをみてくささい。36区と37区!

内田氏: 知らねえよ。俺がいいたいのはそんなことじゃない。

田崎氏: ・・こんな、こんな。彼らは遅刻するぞ。

時浦氏: 今日のスケジュールは誰がたてたんだ?

新堀氏: (大声)今日は忙しくなりそうじゃな。

内田氏:  おい、じいさん。なまけている時間今日ないぜ。

田崎氏:  うるさい。うるさくしたって状況はかわらん。

徳永は何かを持って部屋をでようとしている。

徳永氏: では配りにいく時間なので。

徳永は出ていく。

内田氏: 彼はこの状況はどうでもいいみたいだな!

田崎氏: しかし速達はもうでる時間だ、

内田氏: それはわかってるよ。

時浦氏: だいたいからしてよ、彼らに36区、37区をやらす こと自体いかしいぜ。エイドAとかBじゃねえのか? だいたい誰がスケジュールをたてたんだ?

池内氏: ・・・・・・

エイドA,Bというのは、大量にある会社の種分けをして、別のところを配ることをいう。 ビルや、高層マンションとか。

田崎氏: 前田と茂浦は遅刻!彼らはまたやりやがった!

時浦氏: で、どうすりゃいいんだ?36区、37区どうすんだよ。おい。

池内氏: 仕方ない、浜野氏にここに降りてきてもらうか。

田崎氏: 仕方ないな。浜野か。そうしよう。 (皆へ)遅刻はするな。みんな迷惑する。今日は6Fの年賀状 さらに残業が増える。

田崎氏は出ていき6Fのほうへいく。

内田氏: 遅刻するなだと?まじめに来てるヤツになぜそれを言う?

池内氏: 時浦君、内田君、君2人は普通い働いてくれ。終わったら 手伝ってくれ。36区を浜野君にやってもらう。 私はここで37区をやって、39区を配る。 新堀さん、もし茂浦君が今日これないようだったら、 37区の配達をお願いできますか。時浦君、37区のエイドC を配るの手伝ってくれ。高見君も助けてくれ。

高見氏: わかった、わかった。

時浦氏: あ?39区は誰がやんの?愛理か?彼女はあaだぞ。 1時間彼女だけでそこやらせんのか?

池内氏: ・・仕方ない。37区が終わったら39区やるよ。

高見氏: 大変だ。もし、平松さん来なかったら、今日こなけりゃよかった。  おっと失言失礼。

内田氏: 愛理ならちゃんと早く出勤してくれるさ。

時浦氏: 愛理はとってもまじめなヤツだからな。もし、すぐこなかったら 彼女おいてくぜ。暇ねえんんだからよ。。他で働きな。

池内氏: ははは、それはいいとして、今日は忙しくなりそうだ。はじめよう。

スタッフは郵便課にいって郵便物をとりにいく。内田と時浦はそこえ小声で話す。

時浦氏: 沢丘のくそめ。スケジュールくんだときに、こなることぐらい わかっていたはずだ。

内田氏: 彼はいけじいが嫌いだからな。

時浦氏: 安達め!仕事にこい。あいつに休日は1年早い!25日に休みとりやがって!

内田氏: そうだな。「ははは。

愛理が現れる。彼らはそれが見える。

時浦氏: (笑)おい!仕事を続けてもいいぜ。

愛理さん:はい?

内田氏; ははははは。

彼らは去る

愛理さん:?

池内さん:君は来てくれた。ほんとありがたい。

愛理さん:なんですか?

池内氏: 今日は忙しいんだ。ちょっとの間39区一人でやってくれないか。

愛理さん:え?何かあったんですか?

池内氏: 欠勤者が出た。39区の郵便をもってきてくれないか。

愛理さん:わかりました。

愛理さんはカートをとり郵便課にいく。池内はため息をつく。

池内氏: さて、37区でももってくるか。

池内はカートもってでようとする。田崎と浜野が現れる。

浜野氏: おいおい!なんだこりゃ。

池内氏: ため息

浜野氏: わかった。わかった。俺、全部区分くるよ。 で36区もっていく。

池内氏: ありがとう。

田崎氏: 今日は俺も区分手伝う。

池内氏: ・・・すみません。

8:45池内は田崎を見る。田崎の机にいて電話をしている。

田崎氏: ああ!聞こえんぞ!大きな声でいってくれ。

前田氏: いこうと思ったんですが、頭がいたくて・・。

田崎氏: 何時だと思ってるんだ!8;45だぞ! 7;45までに電話しろ!皆、迷惑すRんだ!

田崎は感情的に電話を切る

田崎氏;  くそ!

田崎は職場に移動し言う。

田崎氏: 前田は休み!

時浦氏: 最初っから、期待してねえよ、ヤツのことなんたあ

浜野氏: ははは

時浦氏: もう一人の馬鹿はどうした?

田崎氏: 出勤途中でトラブルがあった。

内田氏: おい!ヤツをどこかとばしてくれよ。迷惑だよ。

田崎氏: 考えなければいけんな。

田崎があいてるデスクで種分けの手伝いをしている。 池内は37区の大区分が終わる、新堀がいう。

池内氏: ああ、終わったよ。

新堀氏: ほいほいほい。

池内氏: これから39区いって愛理さん手伝う。 だから、37区の小区分とcの手伝いしてくれないか。

新堀氏; ほいほい。

池内は39区へいく。

池内氏; 進み具合はどうですか?

愛理さん:がさものの大区分は終わりました。今、通常便の大区分してます。

池内氏: いいね。頑張ってください。私もこれからやる。

池内は39区の眼郵便物の大区分をし始める。 9:10彼らは39区の大区分が終わり、メールをあわせる。

池内氏: よし終わった。これから37区に戻るので、いつもの通り やってください。でもできれば早くね。

愛理さん;  わかりました。

池内は37区へ移動する。

愛理さん: (池内さん、本当忙しそう。)

10:30茂浦が現れる。彼の配る分は出来上がっている。 池内は茂浦に近づいていう。

池内氏: ・・・君の配る分はもう出来上がっている。これだ

茂浦氏: わかったよ

田崎氏: あとで話しがあるからな!

茂浦氏: わかったよ!

茂浦はカートを持って出る。他のスタッフはそれをちら見する。

田崎氏: (ため息)

池内氏: (ため息)「

新堀氏: さて、とうとう彼は来た。じゃあ、Cを配るとするか。

池内氏: おお、そうしてください。

池内氏は39区にいく。時浦、内田、浜野は39区の手伝いをしている

時浦氏: いけじい!いそいでくれや。3人が手伝ってるんだからよ、

池内氏: わかりました。

内田氏: 39区に4人、すぐに終わる。

時浦氏: おい!愛理!

愛理さん:は・・はい。

時浦氏: このエリアの郵便物は今日多い。だから種分けして これもお前の分としてやってくれ。

愛理さん:わかりました。

時浦は愛理さんに郵便を渡す。3人が39区のエリアの郵便物を自分のデスクで 処理する、そして処理済むと39区に戻す。 10:50

池内氏:  ああ、もう10:50分だ。

池内はたくさんのカードが入っているファイバーボックスを見る。

池内さん: 今日はこれ愛理さんにいってもらおうY。 愛理さん!

愛理さん: はい。

愛理さんはいくつかの郵便物をファイバーに入れる。

池内氏:  大丈夫か。時間以内におわりそうか?

愛理さん; 多分大丈夫です。

池内氏:  今日はお願いばかりで申し訳ないが、今日もう1か所 配達してほしいところがあるんだ。

愛理さん: どこですか?

池内氏:  クレナ科学。どこにあるかわかる?

愛理さん; 知ってます。井上株式会社の向いのビルですよね。

池内氏:  そこに配りにいってくれないか?

愛理さん: わかりました。

池内氏:  たくさんある。

池内氏はある場所を示す。

池内氏: はがき3束、小包4つ、代引き2つ、通常郵便

愛理さん:すごい量ですね。

池内氏: そうだな。最初に行ってくれないか、ありがとう。

愛理さん;わかりました。

池内氏: 郵便事務所知ってますか?

愛理さん:わかりません。

池内氏: 地下に郵便事務所がある。いけばすぐわかる。

愛理さん:わかりました。

池内氏; 私も配りにいかなきゃいけない。いこう。

愛理さんに大きなカートに郵便物にいれる、そしてでる。

SCENE 25

車の中、愛理は運転をしている。

愛理さん: もう!今日の郵便多くて後ろがバックミラーから見えないわ。 今日なにが起こったんだろう?本当に忙しそうだったし。 そういえば、沢丘班長いなかったわ。休みかしら。 いつも新聞読んでる田崎課長が手伝ってたし。あ、ここね。

愛理は車をとめて、ドアを開き、カートを取り出す。クレナの郵便物関係を取り出す。

愛理さん: すごいカードの量。

愛理はカードを見つめる

愛理さん: パズルをやって100万もらおう。すごい。だからこんなに多いのか

愛理さんはカートを運び、メールルームに入る。

吉岡;  おはよう。お、今日は女性なのね。

愛理さん:ピンチヒッターです。」

吉岡:  そう。今日はどのくらいある?

愛理さん:ええと。

吉岡:  代引きは?

愛理さん:あ、代引き・・・

愛理さんは郵便物のなかから代引き小包を取り出す。

愛理さん: 1260円です。

吉岡氏:  1260円ね。わかった。

吉岡はメール料金発行機をいじり1260円スタンプを作る そして愛理に渡す。

吉岡:  はい、どうぞ。

愛理さん:  と、4つの小包です。

愛理は小包から配達証明書抜き出し吉岡に渡す。吉岡はスタンプを押す。

愛理さん:  と、3束のカードと通常郵便です。

吉岡:  ありがとう。これ待って。 あなたに渡すものがあるわ。これ誤配ね。

愛理さん: ええ?

愛理さんは100枚ほどのカードを受け取る。

愛理さん: すごい量。

吉岡:  ほとんど、他の会社のパズルゲームのカード。 だけど普通の郵便もまじってたわ。

愛理さん: よくないですね。ありがとう。

愛理さんは部屋を出る。そしてそれをみる。

愛理さん:  これ1カ月も前に投函されたものばかりだわ。ほんとに? この普通便はクリスマスイブのパーティの招待状。今日25日・・。

SCENE 26

郵便局の地下。愛理はカートを運んでエレベータに乗る。 1Fでドアが開き浜野が入ってくる。

浜野氏: 全部おわったかい?

愛理さん:なんとか

浜野氏: すごいね。やったね。

愛理さん:だけど聞いてください。

浜野氏: なんかあったのか?

愛理さん:今日クレナにいったんだけど、従業員さんがこれ渡してきたの。

浜野氏: クレナ?君配ったの?んー。君がやったのか。で、見せて、

愛理はそれを彼女に見せる。ドアは閉まり上へとあがる

愛理さん: イベントカード。ほとんど投函されたの1カ月前。

浜野氏:  ひでえな。ひでえ。だけどこれは集配課の落ち度じゃない。 郵便課のせいだ。彼らがやった。我々はチェックしなくて配達 する規則になってる。

愛理さん: さらに悪いのは」、普通の郵便カードもまじってました。

浜野氏:  最悪だな。

愛理さん: イブの招待状ハガキとか。

浜野氏:  全部ちょうだい。課長に渡す。

ドアは開き彼らはでる。

SCENE 27

7回食堂。12:43 愛理はランチをテーブルに置いてすわる。浩二が近くにいる。

浩二:  久しぶりだな。今日はたくさんあるんだな。いいな。

愛理さん:見たの?今日は気分で100円小鉢つけちゃった。

愛理は食べ始める。

愛理さん: なんだかよくわからないけど、欠勤者が出たらしいの。ひどくて。 かなり忙しかった。

浩二:  何?

愛理さん:今日、出勤したら、副班長がそういって、大区分しばらくの間 一人でやったの。

浩二:  そいつはひでえな。で、全部おわったのかい?

愛理さん:なんとかね。

浩二;  よかったじゃねーか。朝便、終わらせたんだろ?

愛理さん:ええ。でも忙しかった。またその理由でいつもはいったことない ところも配達したの。

浩二:  どこ?

愛理さん:クレナ

浩二:  クレナ?大企業じゃんか。テレビのCMでよく見るよ。」

愛理さん:そのとおりよ。クイズに答えて100万ゲットしよう。

浩二:  知ってる、知ってる。

愛理さん:それがたくさんあって。

浩二;  気つけろよ。腰やられるぞ。

愛理さん:ありがとう。え~と、そこで誤配が大量にあったの。

浩二:  お前のミス?

愛理さん:いいえ。従業員の方が私にくれたの。聞いてよ そこには100枚近くサガトリーのカードがあったわ。 1カ月も前のやつ。」

浩二:  え?まじ?サガトリー?100枚?1カ月前の?

愛理さん:そうよ。

浩二;  ショックだな。俺もサガトリーに投函した。 聞いてくれよ。俺はサガトリーのボスジャンがほしいんだ。 だからよく飲んでシール集めて投函したんだ。 やっと30枚たまったからポストした。なんだそれは? 何枚かはクレナにいっただと?

愛理さん:落ち着いて。

浩二:  俺のカード混ざってなかった?

愛理さん:知らないわよ。いつ投函したの?

浩二:  2週間前。

愛理さん:じゃ大丈夫。私が渡されたのは1カ月も前のやつ。

浩二;  1か月?信じられん。俺のカードがどうこういうレベルじゃないな。

愛理さん:クレナの人がチェックゆっくりなんじゃない?すごい数だから。

浩二:  この事実知ったら、皆怒るだろうな。

愛理Sん:あんんたみたいにね。

浩二:  おい!俺の気持ちわからないだろ。

愛理さん;ははは。もう1回集める」のね。

池内が近づく。愛理さんに話しだす。

池内氏: 悪いが、愛理さん、午後は6Fに行って、年賀状やってくれないか。

愛理さん:は、はい。ですが、午後便は?事故メールもまだやってないし。

池内氏: そこは気にしなくていい。13;45になったら6Fにいってくれ。。

愛理さん:わかりました。

池内は去る

浩二;  ラッキーだな。午後は外にでなくていいなんてな。

愛理さん:ラッキー?知らないわよ。欠勤者でてるんだから。 多分、午後便は少ないから、明日に回すんじゃないの?

浩二;  仕方ないな。まあ関係ないんじゃん。非常勤なんだし、責任感じなくても。

愛理さん:・・・そうね。

愛理は食べる。

SCENE 28

15:03.6F愛理さんとスタッフは働いている。

愛理さん:ああ、終わらない。こんなことするより、外出た方がよかったわ。

新堀氏: ははは、愛理さん。あきたんなら、うちのエリアでもやるかい?

愛理さん:私は39区しか知らないわ。

新堀氏: ははははは

浜野氏: じゃ、俺と変われ。

愛理さん:え、何?

浜野氏: このカードチェックして。クレナ会社だ。もしかしたらへんなの まじっているかもしれないぞ。

愛理さん:ええええ

浜野氏: 午前中、100枚ぐらい見つけたんだろ?

愛理さん:おんなじ会社のチェックするのお?それもいやな仕事ね。

浜野氏: だから変わろうといってるんだよ

愛理さん;はははは

愛理さんは立ち上がり不注意に棚を揺らす

愛理さん:わ!

時浦氏: おい!気つけろや。床に落ちたら」、またやりなおしだ。

愛理さん:すみません。

時浦氏: (笑)謝罪する必要ないぜ。お前が全部やればいいだけの話。

愛理さん:ははははは

課長の声が聞こえる。田崎課長とスタッフがちょっと遠くで話している。

田崎氏:冗談じゃないぞ!また謝罪せなけりゃいかんのか?

田森氏:お気持ち察しますが、誤配されたところの両親が怒ってまして 子供の夢を壊したといって。友達も失うかもしれないって。

田崎課長:  知るか!

愛理さんは棚ごしで話を聞いている

愛理さん:なんだろう?

浜野氏: あのことじゃないか?

田崎氏: 第一、今回は集配課のミスじゃない。郵便課のミスだろう!彼らにいえ!

田森氏: 彼は話を聞かないんです。

田崎課長:一緒にこい。聞け!彼らは振り分けるだけ、配らない。だからこんなミスが 起こる。これが最初じゃないだろう!いつも郵便課は違うところに郵便物いれて くそだ!彼にいったる。どこだ!

田崎と田森は部屋を出る

愛理さん:・・た、大変ですね。

内田氏: 彼はいつも謝罪ばかりしてるから、怒るってわけさ

時浦氏: 働け 働け 働け!おそいと彼らみたいに問題が出る。

SCENE 29

4F。デスクの前。17;35 池内は終了ミーティングをしている。

池内氏:今日はなんとか仕事終わった。お疲れ様。ほんっとに忙しかった。 風邪ひかないように頑張ってくれ。

時浦氏:風邪ひきたくてもひけねい状況だからな。

池内氏:・・もうこれ以上’事故’はないことを祈りたい。

内田氏:愛理はよくやってるよ。助かってる。だが非常勤だ、 こんな状況じゃいつかやめるぞ。

池内氏:・・明日から、高校生ゆうめいとがここで働く。

高見氏;2週間だけのか?高校生?戦力になんのか?

池内氏:・・ゆうめいとが質問してきたら答えてやってくれ。

浜野氏:そいつはどこで働くんだ?

池内氏:39区。愛理さんが小区分して、順番し並べる。 で、高校生ゆうめいとが配る。 愛理さんは4Fの仕事が終わり次第6Fにいってもらう。

時浦氏:いいね!平松先生!俺は先生なんてやりたくねえからな。 彼女が適任だな。

メンバーは笑う。電話が課長席でなる。田崎課長がとる

田崎氏:集配課、田崎です。

声:  中州エリアの住人だが、聞きたいことがある。 おととい、私の友達が小包を送った。だが自分は受け取ってない。 事故が起こったんだと思った。だが郵便受けにいって何気に 開けてみたら、驚いた。あるじゃないか。 小包っていうのはポストマンが直接、部屋まで届けるんじゃないか? サインは必要じゃないのか?

田崎氏:申し訳ありません。少々お待ちください。

田崎は保留にして、池内に話す。

田崎氏:  池内君、電話。

田崎は答える。

池内; 集配課の副班長、池内です。

声:  ああ、誰だ?まあいい、小包は直接家まで届けてほしい。確かに、 郵便受けでうけとった。ここにある。それ以上は言わない。 ラベルはだれかがはがしたのか?誰かまじめに仕事していないんじゃないか?

池内氏:   申し訳ございません。今後そんなことがないように徹底させます。 正規の方法で行います。すみませんでした。

声:  頼むよ?!

池内氏; みませんでした。

池内は受話器を置く

池内氏: 田崎課長!

田崎氏: わかった、わかった。沢丘に明日いっておく。

池内氏: お願いしますよ。

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