一途既婚男の失敗(創作)
一途既婚男の失敗(創作)
一途既婚男の失敗
シーン1 英明の職場
英明は自分の机にお菓子の
袋を置く
英明、おはようございます
小堀、またいろいろもってきましたね
英明、趣味みたいなもんですから
英明はお菓子の袋を開けて
職場のお菓子箱を補充する
小堀、地層が気になる
英明、あ、古いのは、取り除いて自分食べるんで。
小堀、それならいい。
英明は、古いお菓子を取り除き、補充をする。
続いて、神戸プリンの袋を
開ける
小堀、英明さん、神戸いったの?
英明、今はネットでも買えるんですよ
小堀、GO TOトラベルじゃなくて?
英明、神戸にはいってないですね。
英明は小堀にプリンを手渡す
小堀、震災関連の続きで神戸いったのだと思ったよ
英明、ははは。もうあれは
区切りつけたからね。
英明は同チームの6人の机に
置く
英明、残り6つはあのしまの
女のコたちでいいや。
英明は移動して、分散して
いる女のコ6人にそれぞれ
渡す
麻美、やった!ラッキー!
神戸プリン!ありがとうございます!
順子、いつもありがとうございます。
麻美、ものくれる優しい、
おじさんなの
英明、そうものくれるおじさんでいいよ
夏美、。。ありがとうございます。
英明、いや、あまっただけだから。
麻美、あまって。神戸プリン。ラッキー!ありがとうございます!お昼が楽しみ
順子、私は冷やして、家で
たべよ。
麻美、あたしもそうするか
英明、なんでもいいよ。仕事頑張ってね
麻美、ありがとうございます!
順子、ご馳走様です!
英明は配り終わると自席に
戻る。パソコンを開くと、
夏美からのダイレクトメッセージが届いている
英明、んっ、なんだろ?
ん?お仕事中すみません。
今、時間ありますか?多目的トイレの前で待ってます
なんだろ?
英明は部屋を出て、多目的トイレにいく。夏美が、近くに立っている
英明、夏美さん、どうしました?
夏美は、黙って、多目的トイレの開ボタンを押す
英明、何?
夏美は多目的トイレに入ると英明の腕を引っ張る
英明、あ?ちょっと?
夏美は閉めるボタンを押す
英明、なっ、なっ
夏美はドアが閉まったのを
確認して抱きつく
英明、いやっ、あの。
夏美は英明にキスをする
英明、あっ、あっ、
シーン2 職場、英明の席
英明はモゾモゾして落ち着きがない
英明、だめだ、興奮して、
仕事にならない。
英明は席を立って小堀氏の
ところへいく。
英明、きてすぐでなんなんですが、娘の体調が悪く、
ちょっと病院に急遽いかなくてはならなくなった為、
午後休とさせてください。
小堀、んん?娘さん?熱は?娘さん熱あるようだったら、今週は在宅ね。
英明、大丈夫かと思います。捻挫とかなんで。
小堀、外傷ならそういって
英明、失礼しました。
小堀、今日、全休にしちゃえば?本部長にいっとくよ。
英明、わかりました。
英明は荷物まとめて事務所でる
英明、新婚以来だな。女性のぬくもり。いや、いかん
いかん、僕には妻と娘が。
シーン3 英明の自宅
愛理が玄関を開ける
愛理、あら、英明、もういるの?どうしたの?仕事。
英明、き、今日は仕事、半休になったんだ。今、仕事暇でね
愛理、まあ、給料満額もらえればなんでもいいわ。
愛理は冷蔵庫あける。
愛理、ああ、だから、肉魚買っておいてくれたのね。ありがとう
英明、ああ、なあ、愛理、
今日、久しぶりにしないか?
愛理、何を?
英明、な、何でもない。
愛理、とりあえず、しほ
が塾から帰るまで、まだ、
一時間あるから、その間に
夕飯作ってしまうわね。
英明、あ、ああ
愛理、ん?もう作ってくれたの?
英明、い、いや、作ってない。お、俺、ちょっと調子悪いから少し休憩するわ
愛理、あら?大丈夫?
英明、大丈夫さ。
英明は自分の部屋閉じこもり、布団かぶる
英明、夏美さん、今まで、
気に留めてなかったけど、
自分のこと好きなのかな?
じゃなきゃあんなこと。
もうかれこれ、愛理と10年以上、女性と10年以上ああ
いうことは。。。
英明は箱テッシュからとる
英明、ああ、思い出すだけで。
シーン4 職場
英明が元気のない顔して、
自分の席に座る
小堀、元気ないな、どうした?
英明、昨日、やり過ぎてしまって
小堀、何を
英明、いやなんでもないです。
小堀、娘さんの捻挫だっけ?大丈夫だったか?
英明、あ、大丈夫です。捻挫は捻挫ですが。
小堀、じゃあ、今日は大丈夫だな。
英明、あ、はい。
英明はパソコンを起動する
夏美から、ダイレクトメッセージきてるのをみる
英明、今日もお話あるので
仕事前、昨日の場所で待ってます。いや、まずい。ちゃんといわなくては
英明は多目的トイレに向かう。夏美がいる。
英明、夏美さん、あの、自分には妻も娘もいて。昨日は受け入れてし。。
夏美は英明のマスクを手で
覆い、左手でトイレの開を
押す、そして英明のうでを
掴んてトイレに連れこむ
英明、いやだから。僕は。
夏美は抱きつく
英明、いや。だから。あっ
あっ
シーン5 英明の自席
英明は精気のない顔でパソコンいじる。
小堀、英明君、ちょっとまずいよ、これ。
英明、はい?
小堀、このメールの返信、
違う案件のに返しているじゃないか。メール返信きてて、経緯説明しろってきてるぞ。
英明、あっ、すみません
小堀、これはインシデントだよ。木村上席に謝ってきて。
英明、はい。
英明は席をたち、木村上席のところへいく
木村、今、君の対応中
英明、すみませんでした
木村、気をつけて
英明、すみませんでした
英明は席に戻る
小堀、君のミスはインシデントとして、何ヶ月かトラッキングされるのでそのおつもりで。
英明、はい。すみません
小堀、娘さんのことで大変なのはわかるが、仕事に精彩欠いてはいけない
英明、了解です
英明はパソコンを見る。夏美からダイレクトメッセージを見つけてみる。
英明、今日帰るとき、いつもの場所で待ってます。あなたが好きです。一緒に帰りましょう。宜しくお願いします。。相手にしてはダメだ。今日も半休とろう。
英明は小堀の席にいく
英明、すみません、連日で
申し訳ないですが、今日、
通院するので、半休でお願いします
小堀、ん?通院は知ってるが、一時間早退じゃないのか?
英明、今日は少し、大きな検査がありまして。この時期なので、重症になるのを
防ぐために。
小堀、そうか。わかった。
なんか異常あったらすぐ知らせるように。
英明、了解いたしました
小堀、顔色も悪いから、今日も全休にしたらどうだ?
幸いまだ閑散期だ。明日から全快で働いてくれ。今日みたいなミスはしてほしくないからな、
英明、了解いたしました。
ではそのようにさせていただきます。
英明は荷物まとめ、かばん
もってでる。夏美はその様子を見ている
英明、時間あいちゃったから、ネカフェでも。連日、
家にいたら愛理になんか言われる
シーン6 ネットカフェ個室
英明、昨日と今日、興奮しすぎて何も考えられない。
寝よう。
英明は寝転がる
シーン7 職場
英明はゆっくり自席につく
小堀はそれをみて英明に近づく
小堀、英明君。話があるので302会議室に来てくれ。今
英明、はい。何かあったんですか?
小堀は英明を連れて会議室にいく。麻美が英明を睨んている
小堀、英明君、君が昨日、
帰ってから、ある女性から
グループにメールがあってね
英明、はい?
小堀、そのメールには、私が嫌がっているのに、多目的トイレに無理やり連れ込まれ、キスされたり胸さわられたりした、ということ
が書いてあるんだが、英明さんにやられたと書いてあるんだが、それは本当か?
英明、ええ?!まさか!夏美のことか?無理やりされたのはこちらのほうで!
小堀、君はキスしたり触ったりしたのか?
英明、自分からはしていない!
小堀、自分からはしていない。は、あまり関係なくて
キスしたり、触ったりしたんだな?
英明、あっ。でも、向こうが一方的に。
小堀、夏美さんはもの静かで自分から誘うような女性ではない。
英明、自分もそう思ってました。
小堀、夏美さんが嘘ついて
いるといいたいのか?どちらにしてもキスして触ったのならアウトだ。
英明、アウトとは。
小堀、そのメールは、フロア全体に通知されるアドレスだ。少し言い寄るぐらいなら警告で済むが、触ったなら、もうここにはいれない。わかるな?
英明、そんなバカな!はめられた!あのひとがそんな
悪魔だったとは
小堀、私は君とも長いから、君が女のコにだらしなくないことは知ってる。が、残念だよ。魔がさしたんだな
英明、魔じゃない!あの女はただの痴女だ。
小堀、残念だが。とりあえず、事実確認が必要だったのでここまでの会話を録音させてもらった。エビデンスだ。
英明、私は首になってしまうのか!あんな地味な痴女のせいで!
小堀、君の言い分が正しかったとしても、脇が甘かったな。私は君にできること
はひとつしかない。私の知り合いに、IT派遣業務の社長やっているひとがいる。そこを紹介することはできる。どうだ?
英明、もうそれしかないんですか
小堀、これでも、君に同情している。君には奥さんも
娘さんもいるだろ、こんな
時代だ。転職先だってまま
ならないはずだ。なんとか
取り繕ってやり直せ。
英明、わかりました。ありがとうございます。
小堀、いまとなっては、どちらが先に手だしたか、重要ではない。あのメールが
回った以上、君はここをさるしかない。君は挨拶代わりでお菓子いろんなひとに
あげていたが、次からはちょっと気をつけたほうがいい。
英明、くそお、あの女のせいで人生めちゃくちゃに!
小堀、派遣業の社長をやってる、武藤さんに君の電話番号教えておいた。いいよね?
英明、はい。
小堀、泣くな。これからを
生きろ。じゃ、君の退社手続きはこちらがやっておく。英明君はこの書類にハンコ押して
英明はハンコを押す
小堀、もう事務所に戻らなくていい。このまま、入室カードを戻して、退館してください。元気でね
英明は覇気のない歩き方で
退館する
シーン8 英明の自宅
英明は玄関をあける。愛理が皿洗いをしている。
愛理、あれ、英明、今日も
半休?随分暇だわね。私は
一ヶ月ぶりの平日休みなのに
英明、ああ。すまん。ちょっと話がある。
愛理、何?いい話?
英明、いや、悪い話だ。
愛理、まさか、コロナ禍だから給料下がるとか?
英明、いや、一言でいうと
解雇だ。
愛理、ちょっと待ってよ!
生活どうすんの?年収600万で安定してたのになくなっちゃうの?
英明、一応、救済処置として、IT会社の紹介をしてもらった
愛理、ちょちょ、今までコロナ禍になってても、安定してたじゃない?!急に?
英明、今になって急に。
愛理、ええ?なんかおかしい!最初、給料が少し落ちるところからはじまるでしょ?何故?退職金は?
英明、退職金ない
愛理、ひどすぎない?上司誰だっけ?小堀だっけ?電話して聞くよ
英明、いや、よしてくれ、もう終ったんだ。
愛理、終ったって何よ!しほはまだ、中学生なのよ!
これからお金かかるのよ!
英明、それはわかってる。
愛理、納得いかない。会社は倒産するってこと?
英明、倒産はしない。
愛理、倒産しなくて、首に
なったの?あんたなんか悪いことやったの?
英明、や、やってないよ。
愛理、ねえ、ちゃんと話して!家の一大事なのよ。
英明のスマホがなる。
武藤、グッドカンパニーの
武藤と申します。英明さんですか?
英明、はいそうです。
武藤、小堀さんの紹介で、
うちに所属してくださるって話しで宜しいですか?
英明、あ、はい。ありがとうございます。
武藤、こんな時代で申し訳ありませんが、いろいろ会ってお話したく、本日、これから時間ございますか?
英明、あ、あいてます。
武藤、都内にお住みの方ですよね
英明、はい、そうです
武藤、東陽町駅ベローチェ前で14時宜しいですか
英明、はい、宜しくお願いします
武藤、はい、ではお待ちしてます。
英明はスマホきる
愛理、ちょっと話終わってないんだけど
英明、すまん、これから、
新しいとこの社長と会う。
愛理、ちょっと、話進めないでよ!
英明、もう小堀氏のとこは
ダメになったんだ。家まもるために新しいとこにいく
必要がある、もういかないと。
愛理、ちょっと、あとで詳細聞くからね。
英明はバック持って家を出る
シーン9 東陽町カフェ
英明はスマホをかける。そばにいる男性がでる
英明、武藤さんですか?
武藤、英明さんですね。宜しくお願いします
英明、宜しくお願いします
武藤、実は、小堀さんから、英明さんの職務経歴書
を見せてもらったんだが、
早速、面談したい方がいて
今日、今から面談ですが、
宜しいですか
英明、よくわからないですが、はい。
2人はカフェに入る
佐藤、ネクストビジョンの
佐藤です。宜しく。
英明、宜しくお願いします
佐藤、ちょっとの間だけね
君は、SQLができるそうだが、SQLを使った指示書や
設計書、手順書はかけますか?
英明、はい。前のとこで、
それ専門にやっていましたので。
佐藤、よし、じゃあ、決まりだ。ここに書類おいておくので、明日から、来てください。では、私はこれで。
英明、宜しくお願いします
佐藤は去る
英明、あまりよくわからないのですが。
武藤、英明さん派遣ははじめてかな?
英明、はい、今まで正社員だったので
武藤、派遣生活はいいですよ。ほどほどに働いて、ほどほどに休んで、ほどほどに給料もらって。
英明、今の方は?
武藤、明日から働く場所の
英明さんの上司になる人だ。私は英明さんの仕事を
探す会社だよ。
英明、わかりました。給料はいくらでしょうか
武藤、ああ、今日、ハンコもってますか?ハンコ押してもらって。給料というより、個人事業主として、月に40万。
英明、年収480か。120ダウン
武藤、ん?ええと、小堀さんに聞いたんだけど、今まで深夜まで働いて大変だから、ほどほどに働きたいと
いうことを聞いたが、そうではない?
英明、あ、いや、そうです
。ありがとうございます。
武藤、宜しくお願いします
英明さんはラッキーだよ。
今、案件少なくてね、でも
本格的にSQLできる技術者は
今、求められている。今回はその案件
英明、こちらこそ、宜しくお願いします
英明は軽くため息をつく。
シーン10 英明の家
英明は玄関を開ける。愛理が居間に座っている。
愛理、英明!話あるからそこに座って
英明は座る
愛理、小堀さんに電話しました。
英明、電話したのか!
愛理、あんた、若い女のコに抱きついて、キスしたり
胸触ったりしたんですってね!
英明、違う!あの女が勝手に、抱きついて!
愛理、それで、自主退職に
されたってことよね!
英明、聞いてくれ!あの女は痴女なんだ!一方的に、
抱きついてキスしてきた!
愛理、ふうーん。拒絶さえ
しなかったの?抱きつかれてなさがれるまま?したの?あんた?
英明、してない!俺ははめられたんだ。
愛理、だから、抱きつかれて、振り払うとかしないわけ?
英明、男なら、女性に股間さわられたら誰だって!
愛理、はあ?さぞかし、気持ちよかったんでしょうね!
英明、愛理聞いてくれ!
愛理、あのね、あなたが独身だったら、そりゃ、天にも登る体験で済むけど、あなたは少なくても、しほの父親なのよ!どう説明するの?一言でいえば、不倫よ!
英明、不倫じゃない!オレは、自分から触ってない
愛理、こともあろうに、そのひとに被害通知されて、
解雇ですって?自分から触ってない、怪しいわね!
英明、愛理聞いてくれ!
愛理、とりあえず、しほ連れて、一週間実家いかせてもらいます!いいわね?
英明、あの女め!もうめちゃくちゃだ!
愛理、少なくてもあなたは
不倫という言葉は無縁だと
思っていたわ。がっかり!
100歩譲って、一方的だった
としても、脇が甘くてガバガバじゃない!
英明、そのとおりかもしれない。
愛理、とりあえず、様子見させていただきます。
愛理は部屋をでる。英明は
髪をくしゃくしゃする。
シーン11 夜 コンビニ前
英明はバスを降りて、コンビニに向かう
英明、今から、夕飯作る気力もないや。弁当でいいか
英明はコンビニに入り、弁当買って、店を出たところで、女性に腕を掴まれる
英明、ん?ひっ、夏海!
英明は腕を振り払う
英明、いいかげんにしてくれ!お前のせいで何もかも
めちゃくちゃに!
夏海は聞いてないふりをして抱きついてくる。必死で
振り払う英明
英明、ストーカーだ!
英明は走って逃げる。夏海が追いかける。タッチの差で、英明は家に戻り、鍵を
閉める。しばらくベルが鳴る。
英明、こいつはひどい。警察に相談しないと。
シーン12 一週間後 英明家
英明は玄関を開けて入り、
急いで閉める。愛理が居間に座っている。
英明、愛理!
愛理、一週間見させてもらったわ。探偵やとってね。
あなたの行動をね。結構、
お金かかったから、それは
あなたに払ってもらいます。あとでね。
愛理は写真をみせる。
愛理、これが例の女ね。必死で逃げているから、まあ
そこは認める
英明、愛理。
愛理、こいつやばいかもしんないね。
家のベルが連続で鳴る。
セキュリティカメラで2人は覗き込む
英明、もうこいつは犯罪者だ!
愛理、110番だな。あんま、
賢くない女でよかったね。
知能犯なら、もう私達は離婚してるよ。
英明は110番する。ほどなくして夏海は警察に連行される。
愛理、さてと、これからどうしますか
英明、もう他の女性にお菓子とか愛想ふりまかない
約束する
愛理、次からは誰かに抱きつかれても最初から振り払ってくださいね?!
英明、はい。
愛理、それから新しい会社での年収は?
英明、480だ。だが、時間は
前よりある。
愛理、家のこといっばい手伝ってもらおうかな。あと
晩酌代は削らせてもらうよ
英明、そんなあ
愛理、しほは明日ここに戻ります。内情知らせてないから。
英明、はい。
愛理、どんくさいひと。まあ仕方ないか。今までモテたことなかったんでしょ
英明、自分も男だったんだなあ
愛理、バカじゃないの?